尾崎裕哉 亡き父・尾崎豊さんの曲を期待された過去 抗った末たどり着いた今「見守ってくれている」

 故尾崎豊さんの長男でシンガー・ソングライターの尾崎裕哉(35)が12日、ライブツアー「ONE MAN STAND 2024 AUTUMN」の大阪公演(19日・梅田クラブクアトロ)を前に、大阪市内でデイリースポーツなどの取材に応じた。偉大な父に対する思いや、第2のホームと語る大阪でのライブへ向けて、“尾崎裕哉”の今を語った。

 メジャーデビュー前の2015年、大阪・ミナミのライブハウスで初ライブを行った裕哉にとって、大阪の地は「第2のホーム」でもあるという。「大阪にはサポートしてくれる方も多くて、デビュー前から知ってくれているオカンみたいな方も多いですね」と、笑った。19日にステージに立つのはたった1人。「1人の人間がどこまでできるのか。等身大の自分を見せられる」と、熱い思いを語る。

 昨年4月、尾崎豊さんの名曲「I LOVE YOU」をカバーし、「OH MY LITTLE GIRL」とともに初めて音源化。ライブでもファンのリクエストを受け豊さんの楽曲を披露しており、父の存在は強く意識している。

 2016年にメジャーデビューした頃は、「尾崎豊の息子」として、さまざまな方面から父の楽曲をリリースする話があったが、「特にデビューした時は、そこらへんへの抗いがあって。(周りの)声にのせられちゃって動いたら、瞬間的には売れる作品だったかもしれないけど、ただ、その色がずっとつきまとうことになると思った」と、当時の心境を語る。

 そんな父の存在について聞かれ「昔も今も変わらず、やっぱり上にいるんじゃないですかね」と、人さし指で天を指した裕哉。「10代の頃、尾崎豊がずっと見守ってくれている、って感覚がすごくあった。僕は無神論者ですけど、神様がいるんだとするなら、こういう感覚なんだろうな。本当に毎日僕を見てくれている、とすごく思っていた」と明かした。

 今でも父の形見とともにステージに上がることがある。テレビの生放送に出演する際など、時計、ネックレス、ブレスレットなど、かつて父が愛用していたものを着用。「彼の曲をやる時、願掛けですね。付けていると割とうまくいくことが多い」と、笑顔でジンクスを語った。

 豊さんが亡くなって32年。天から見守ってくれる父へ「大人になってからはそこまで頼ることはなくなった」という裕哉。母・繁美さんや周囲の人々の「尾崎豊を継承してほしい」という声を聞きつつ、父親との距離感の変化を実感。「彼(豊さん)も大人になったんじゃないですか。『オレばっかり頼るんじゃないよ』って」と、親子の絆に思いをはせた。

 ◇尾崎裕哉(おざき・ひろや)1989年7月24日生まれ、東京都出身。2歳で父・尾崎豊さんが死去した後、母とともに米国へ渡り、15歳までの10年間をボストンで過ごす。慶大大学院卒。2016年にTBS「音楽の日」に出演し「I LOVE YOU」をカバーして注目を集める。同年、Digital 1stシングル「始まりの街」をリリース。冷凍餃子「雅梅餃子」のプロデュースも行っている。

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