寺本莉緒 ヤンキー魂で初朝ドラ「おむすび」殴り込み 持ち前の色気で元ギャル売れっ子キャバ嬢好演

 女優の寺本莉緒(22)が、NHK連続テレビ小説「おむすび」(総合、月~金曜、前8・00)で朝ドラデビューを果たした。主演の橋本環奈演じるヒロインの姉で“伝説のギャル”と呼ばれた米田歩(仲里依紗)のかつてのライバル・大河内明日香として22日放送回からド派手な金髪姿で登場。持ち前のギャルならぬヤンキー魂で、朝のお茶の間を盛り上げている。

 実年齢より年上の役が多いのも納得の“フェロモン”があふれていた。落ち着いた雰囲気に自然な品と愛嬌がにじむ。朝ドラ「おむすび」では、伝説のギャル・歩と対立していた天神乙女会の明日香役。元ギャルで現売れっ子キャバ嬢という役どころだ。

 セクシーなドレス姿で初登場し、いきなり歩とラーメンの大食い対決。鮮烈な印象を残した22歳は「20歳を超えてから、あんまり年相応に見られることはなくなりましたね。橋本環奈さんより年下なのに、年上の役です。老けてるんですかね?アハッ」と屈託がない。

 受けたオーディションも、ヒロインが所属する博多ギャル連合、通称・ハギャレンのメンバーを選ぶものだった。審査では浜崎あゆみの曲を熱唱するなど「私的には普通にギャルを演じていたんですが、ハマらなかったみたいで」と縁がなかったが、大人びた演技が評価されて、明日香役が舞い込んだ。

 中学2年生だった2015年に「有名になりたい!モテたい!みたいな感じでした」とシンプルかつ貪欲な夢を抱き、現在の事務所などが主催していたオーディションに応募。合格し、中高一貫校を抜けて広島から上京した。心に宿していたのはヤンキー魂だった。

 「私はギャルよりヤンキー寄り。きゃぴきゃぴってより武闘派ですね。かかってこいや、怖いものない精神。負けず嫌いです」と、声に芯の強さがこもる。「有名になるにはなんでもやろう」と歌や演技のレッスンに取り組み、18年にはミスヤングマガジンを受賞し、グラビアでも活躍した。

 転機はネットフリックスのドラマ「サンクチュアリ-聖域-」。まだ10代だったが、主人公を翻弄(ほんろう)する悪女のホステスを好演し、以降もドラマ「RoOT/ルート」で演じた人気キャバ嬢など、クセの強い“夜”の役が続く独自ポジションを築いている。

 「素質があったのかもしれないですね。開花しつつかもです」と、いたずらっぽく笑う表情にも色気がちらり。「夜の仕事系のラインができているので、そこもやりつつ、もちろん正統派の役もやれと言われたらできるので、いろんな役をやれたらいいなと思います」。そうまとめると、最後に「『極道の妻』やりたいんですよ~」と目尻を下げた。

 ◇寺本莉緒(てらもと・りお)2001年11月5日生まれ。広島県出身。15年に「DREAM GIRL AUDITION」を経て、芸能界入り。18年の「ミスマガジン」で準グランプリにあたる「ミスヤングマガジン」を受賞。主な出演作はドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」「サンクチュアリ-聖域-」など。P&G「アリエールMiRAi」のCMでは「ど根性ガエル」のピョン吉の声を務めている。

 ◆「おむすび」あらすじ 111作目の朝ドラ「おむすび」は、平成元年生まれのヒロイン・結が、ギャル魂を胸に栄養士を目指す物語。25日までの第4週では、伝説のギャルだったはずの歩が実家に帰ってくるが覇気がない。一方、結はガングロメークで博多ギャル連合の仲間たちとともにお祭りに参加し、パラパラダンスを披露して話題となる。28日からの第5週では、結が阪神・淡路大震災に被災した神戸での幼少期が描かれる。

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