田崎史郎氏 キャスティングボート握る国民民主の狙いを解説「ひとつは…」 自民の思惑も指摘「国民民主に絞ってるわけじゃない」
政治ジャーナリストの田崎史郎氏が30日、TBS系「ひるおび!」に出演。28議席と躍進して、キャスティングボートを握るとみられる国民民主党の狙いについて言及した。
番組では、与党過半数少数与党として苦しい政権運営を迫られる石破政権が過半数を取るため、部分連合を含めて国民民主党に秋波を送っていることについて取り上げた。また、国民民主・玉木雄一郎代表は連立政権入りを否定しているものの、政策協議については前向きな姿勢を見せていることを伝えた。
「国民民主の動向が大きなカギを握っているのはその通りなんですよ」。国民民主が掲げる重要政策についても、「自民党も検討しているわけですよ。だから自民党も乗りやすいんですよ」と説明。しかしその一方で、「もうひとつ押さえておかなきゃいけないのは、自民党は国民民主に絞ってやっているわけじゃないんですよ。もうひとつ、維新にも。森山さんが維新の幹部に日曜日に電話して、きのうも森山さんは維新の幹部に電話してるんですよ」と自民党の思惑を指摘した。
ただし、他の野党が議席を大きく伸ばす中、維新は議席を減らしており、「維新は今、敗北したんで、党内の責任問題を収めるまでは動けないんですよ。だから維新は静観の構え」と説明した。
前日、同番組に出演した玉木代表は首班指名で決選投票になった場合でも、自民・石破総裁、もしくは野党第1党の立憲民主・野田佳彦代表とも書かず「玉木雄一郎と書く」と明言していた。
ふかわりょうが「『石破茂』と書かないといのは、政治家としての矜持のようなものがあるんですか?」と質問。田崎氏は「維新も国民民主も同じなんですが。ひとつは来年、参議院選挙を控えていることと、もうひとつはどっちかにいるとそこで決まっちゃうわけですね。連立に等しい行為になってしまうわけです、石破さんに入れると。一方、野田さんに投票すると自公との関係は切れちゃうわけです。だから、それは残しておく。自由に動けるようにしておくっていうのが狙いだと思います」と指摘した。
国民民主を巡って、自民と立憲の綱引きについて、3者ともに「みなさん全部、党利党略」とバッサリ切り捨てた。