高橋洋一氏 国民民主の「103万円の壁」引き上げの現実味を査定「名目経済成長が5%とすると」法案通す秘策も明かす

 元財務官僚で経済学者の高橋洋一嘉悦大教授が7日、YouTubeチャンネルに動画を配信。衆院選で躍進した国民民主党が主張する「103万円の壁」を178万円への引き上げの現実味を語った。

 高橋氏はまず103万円について解説。「基礎控除が48万円、給与所得控除が55万円」と分解した上で、「基礎控除の方に75万円足して、123万円にすると思う」と話した。

 その理由には「各国比較」を持ち出すとにらんだ。高橋氏によれば、基礎控除に相当するものは「アメリカ61万円、イギリス214万円、ドイツ143万円、フランス160万円程度」であることから「基礎控除123万円でも高くない」と税理論上の説明がつけやすいという。

 政府は「基礎控除を75万円引き上げると国と地方で7~8兆円の減収となる」と後ろ向きだが、高橋氏は「別にそのくらい大した話じゃない。税収が70兆あるから、名目経済成長が5%すると、大体税収って10%から15%伸びるんですけど、そうすると、7兆なんかすぐに伸びちゃうから」と説明した。

 さらに「それまではすぐいかないというなら、外国為替特別会計の含み益なんていうのは4、50兆円あるから、それをちょっと使えばいいだけの話」と続けた。

 玉木雄一郎代表は財務省時代に外国為替特別会計の担当補佐をしていたので、「よく知っているはず」とし、「良い筋をつかまえている」と評価した。

 政府や野党の一部でも、「103万円の壁」については「無理」という声が挙がっているが、高橋氏は「石破政権をつぶすという話だとまとまりやすい」と、法案を通さなければ内閣不信任案をつきつけるという手法で、イッキに賛同せざるを得なくなると予想した。

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