アンジュルム・川村文乃 天使の涙で有終の美を 28日武道館ライブでグループ卒業&芸能界引退 幸せだった7年間に感謝

 笑顔でファンに別れを告げるアンジュルムの川村文乃(撮影・西岡正)
 卒業コンサートの衣装を身にまとい、ポーズを決めるアンジュルムの川村文乃(撮影・西岡正)
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 アンジュルムのサブリーダー・川村文乃(25)が11月28日の日本武道館コンサートをもってグループを卒業し、芸能界を引退する。17年6月の加入から7年間在籍。フランス、韓国、メキシコなど主要各国で海外ツアーを経験し「自分の人生の中でも一番、忘れられない貴重な経験。幸せだったなと思う」としみじみと振り返った。11・28の公演タイトルは「川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」。この言葉通りに「キラキラと輝かせて、アイドル人生の最後を締めたい」と完全燃焼を誓った。

 全てを懸けて臨む最後の舞台が迫り、メンバーと過ごす日々を噛みしめながら一日一日を大事に過ごしている。「毎日のようにみんなに会えている日々が、卒業したら恋しくなる。今はたわいもない些細な会話ができるのがすごく嬉しいんです」。仕事の合間に食べるお弁当のおかずの話など、なにげない日常に喜びがあるという。

 16年8月にハロプロ研修生となり、翌年にアンジュルムへ加入。最初はダンススキルの高いメンバーに交じり戸惑いもあった。「入った時はまだ何もできなくて。パフォーマンス面でみんなの背中を追っていく感じでした」。デビュー当初はソロパートのない楽曲もあり、悔しい思いもした。

 それでも地道なダンスレッスンでの猛練習の成果もあり「自分なりの良さが見つけられて、私だからこそ歌えるパートだというのが確立されてきました」と振り返る。だからこそアイドル生活の集大成で臨んだラストシングル「初恋、花冷え/悠々閑々 gonna be alright!!」(13日リリース)は成長の跡が見られる作品だと胸を張って言える。「聞いている人の心をキュッとできるような歌が歌えたと思います」とアピールした。

 年を重ねるごとに存在感は増し、地元でラストとなった9日の高知県民文化ホールでのコンサートは満員となり「すごく嬉しい」と目頭を熱くした。12日発売のラスト写真集は故郷の高知で撮影。真っ先に見せたリーダーの上國料萌衣からは「かわいい!すごく綺麗!」とのメッセージをもらい勇気をもらった。

 「行動力があるのが長所」とやり遂げたいと思ったことはチャレンジしてきた。21年には難関「1級マグロ解体師」の資格を取得。さばいたマグロを調理しメンバーにもふるまったことは数え切れない。「みんなおいしそうに食べてくれてうれしかった。こんなアイドルグループはなかなかない」と思い出は数え切れない。

 アンジュルムとはフランス語の造語で天使のような優しい涙を流そうという意味が込められている。「うれし涙も悔し涙もたくさん流してきたけど、涙は流れるんじゃないかと。自分が流した涙にアンジュルムとしての意味があるんじゃないかと」。アイドル人生最後は魂を込め歌い、天使の涙を流して締める。

 ◇川村文乃(かわむら・あやの)1999年7月7日生まれ。高知県出身。2016年8月にハロプロ研修生となり、17年6月にアンジュルムに加入。19年6月からはサブリーダーに就任した。21年1月には高知県観光特使に就任。同年7月には日本人女性初となる「1級マグロ解体師」の資格を取得。趣味・新しい道路を見つけること。特技・カツオをさばくこと。血液型A型。

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