パワハラなどの疑惑告発文書問題で県議会の不信任決議を受けた前兵庫県知事の斎藤元彦氏（４７）の失職に伴う県知事選が１７日、投開票され、斎藤氏が再選を果たした。元尼崎市長の稲村和美氏（５２）、日本維新の会を離党した前参院議員清水貴之氏（５０）ら無所属６新人を破り再選を果たした。

　敗れた稲村氏は「斎藤氏当確」の報を受けてから、神戸市内の選挙事務所に設営された会見場に姿を現した。

　重苦しいムードの中、詰めかけた支援者に拍手で迎えられた。「このたびの選挙戦にお力添えを皆さまに心から感謝申し上げます」と声を絞り出し、深く頭を下げた。

　ＳＮＳなどでは“空中戦”が繰り広げられ、異例の注目を集めた同選挙。再選を目指す斎藤氏と競り合う展開とされていたが、結果は思わぬ早期決着となった。

　稲村氏は「いずれにしても選挙はゴールではなくスタートです。これからの兵庫県政が冷静に正確な情報と議論に基づいて推進されることを願っております」と期待を込めた。