松下優也「責任感とワクワク感」来年1月世界初演ミュージカル「ケイン&アベル」に挑む 15歳で単身渡ったNYで衝撃

 ミュージカルへの意気込みを語った松下優也(撮影・西岡正)
 熱いまなざしで見つめる松下優也(撮影・西岡正)
 クールにポーズを決める松下優也(撮影・西岡正)
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 世界初演という大きな挑戦に、野心家の胸は高鳴る。俳優の松下優也(34)がこのほどデイリースポーツのインタビューに応じた。今年上演されたミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」で主人公のジョナサン・ジョースター役を好演し話題となった松下は、来年1月にミュージカル「ケイン&アベル」(同年1月22日~2月16日、東京・東急シアターオーブほか)に出演。世界的ベストセラー小説の初ミュージカルに挑む意気込みや、自身の人柄に迫った。

 今作の原作はイギリスの小説家、ジェフリー・アーチャー氏の同名小説で、松下が演じるのは主人公ウィリアム・ケインの宿命のライバル、アベル・ロスノフスキ。ポーランドで孤児として生を受け、貧しい暮らしの中での才覚を発揮してアメリカに渡る役どころで、「野心家であるのは、結構自分と似てる部分で共通点もある」と感じている。

 今作が世界初のミュージカル化となるが、松下は「責任感は感じつつも、初演ならではの楽しみはすごくあります」と目を輝かせ「自分たちがオリジナルになる。作りがい、やりがいのあることで、責任感と同時にワクワク感がすごくあります」と語った。

 “W松下”としても注目されるケイン役の松下洸平との初共演は、心待ちにしていたもの。「役者として舞台でも映像でも活躍し、音楽もやられている。すてきな存在だとみていましたし、まず名字が一緒というところもですが、すごく意識はしてました」と笑った。

 音楽活動を皮切りにキャリアーをスタートさせ、俳優としての活躍も広げていった。幼少期は「音楽聞くことや、歌うことはすごい好きだった」。流行りの音楽はもちろん洋楽やダンスなどにも興味を持ち、活躍するアーティストの姿に「自分もそっち側になりたい」と芸能活動を目指した。

 15歳では単身ニューヨークへ渡った。わずかな滞在だったが、多感な時期に与えた刺激は大きかった。音楽に合わせて自然と体を動かし、時には歌を口ずさむニューヨーカーに衝撃を受けた。知らない文化へ思い切って飛び込んだ経験は、挑戦心を持ち続ける自身の原風景の一つで「普通の日本人の男の子がそこへ飛び込んでいった心意気は、自分のことながらいいなと」。経験を重ねる中で「ある程度、周りも見えてくるし、多分空気も読めるようにはなってくる。それがいい場合もすごいあるけど、そこまで空気読む必要ないじゃんという時も。(過去を)振り返って『いや、お前ってそんなやつじゃないやん』って思い出させてくれる」と話す。

 目指す役者像を「『この人が出てる作品だったら見てみたい』と思われる役者になりたい。そこにたどり着けたら」と思い描き、将来的には「音楽もやっているので、出る側だけじゃなく、クリエーティブな面というかプロデュースや演出も、いつの日か挑戦してみたい」。胸の“野心”を絶やすことはなく、挑戦する日々を続けていく。

 ◇松下 優也(まつした・ゆうや)1990年5月24日生まれ。兵庫県出身。2008年にソロアーティストとしてデビューし、6月21日リリースの最新シングル「Paradox」など多くの楽曲をリリース。俳優としては09年にデビュー。卓越した歌唱力と表現力が持ち味で、ミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」では主人公のジョナサン・ジョースター役を務めて大きな話題を呼んだ。身長180センチ。

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