藤岡真威人 父・弘、譲りの“最強ヒーローの遺伝子”で「ウイングマン」熱演 「目標はやっぱり父」
テレビ東京系で放送中のドラマ「ウイングマン」(火曜、深夜0・30)で主演・藤岡真威人(20)の熱演が話題を呼んでいる。父は、1971年に放送された仮面ライダー1号・本郷猛を演じた俳優・藤岡弘、(78)。最強ヒーローの遺伝子を受け継ぎ、地上波単独初主演となる令和版「ウイングマン」で躍動する真威人に今作に懸ける思いを直撃した。
原作は80年代に大ブームを巻き起こした桂正和氏の同名コミックで、今作で初の実写化が実現した。主人公・広野健太を演じる真威人は「40年越しのファンの方々からしたら待ちに待った実写化なので、期待や思いを裏切らないように」と最終話まで全力で駆け抜けることを誓う。
待望のヒーロー作品での地上波単独初主演に「父は『ついに来たな』とニヤッとしていました。僕の中でヒーローと言えばライダー1号で。改めて、父の作品を見ました。若いし、本当にカッコいい。アクションのときの声は僕と父って似ているのかも」と笑みを浮かべた。初代仮面ライダーとして昭和の特撮ヒーローブームをけん引した父の姿が最高のお手本になっていると明かす。
「僕にとっての目標はやっぱり父で。父の背中を追いかける自分の姿勢と、理想のヒーロー像を追い求める広野健太の姿や思いは重なるような気がしています。その部分は(演技を)作り込むというよりも、そのままの僕でいられたら」
同ドラマは迫力のアクションシーンも見どころの一つになっているが、武道家としても著名な父から幼少期より学んできた空手、柔道、杖術(じょうじゅつ)の経験が真価を発揮する場面になる。「アクションは、やりたいことの一つでしたし、突きや蹴りには自信がありました」と明かしながら、今作を通して実戦と撮影の違いを学んでいる真っ最中だという。
「いろんな種類があるんですが、やられ方は本当に難しい。突きや蹴りに関しても見せるための動きが必要になってきます。(実戦的な)速さを求めた突きや蹴りは画面で見ると分からなくなってしまうので、しっかりと拳や蹴り足を押し込む。視聴者の方に伝わるように意識をしています」
こだわりはアクションだけにとどまらない。原作を何度も読み直し、登場人物たちの心情や人間性が細部まで描写されている点に感銘を受けた。
「ヒーローとしての強さだけじゃなく、人間としての弱さやピュアな思いも丁寧に描かれている作品なので。恋愛のパートもそうですが、広野健太という人間のドラマも大切に演じていきたい」
父から受け継いだ最大の武器は一途なほどのひたむきさ。未来を見据える目は偉大な背中を捉えて離さない。
◆藤岡真威人(ふじおか・まいと)2003年12月28日生まれ。東京都出身。俳優・藤岡弘、の長男。20年に俳優デビューし、翌21年に映画「仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ」で本郷猛を熱演。父・弘、と親子2代にわたる本郷役で話題に。幼少期から弘、のもとで武道を学び、柔道、空手、杖術など数多くの武術に精通する。趣味はギター、音楽鑑賞、サバイバルキャンプ、釣り。