斎藤知事問題「百条委」委員長制止→強制終了された前副知事「不可解で不公正」公用PCの調査訴える 文書を県議が公開「おねだり捏造も調査して」
兵庫県の斎藤元彦知事の告発文書問題を審議する県議会の百条委員会メンバーの増山誠議員(維新)が29日、Xに投稿。疑惑告発があった当時に調査を行った片山安孝前副知事が兵庫県議会議長宛に、問題解明の焦点との指摘もある「公用PC内のデータ」に関する要望書を提出しているとして、文書の画像を公開した。
片山前副知事は県知事選への影響に配慮し「秘密会」形式で非公開で行われた10月25日の百条委に出席。知事選後に公開された映像では、片山氏が疑惑告発があった当時に関する証言で「いま公用パソコンの話を2つしましたけど、3つ目には倫理上問題のあるファイルがありました」と述べた後は、片山氏の発言音声が消え、委員長の奥谷謙一県議が「証言していただかなくて結構」と制止。片山氏が続行しようとしたが、奥谷委員長が「プライバシー情報ということですよね」と遮り、映像が切れた。
その後の映像では、奥谷氏が「片山氏から不規則な発言がありました。制止を求めたんですが、聞かずに証言を続行しようとしました。これ以上、尋問を行うことが不可能であると私のほうで判断したんですが、ご異議ございませんでしょうか」と述べている。
この件について増山議員が公開した要望書(11月14日付)で、片山氏は「委員長に証言を制止され、証人尋問は中止」となったと記し、公正な検証のためには「公用パソコン内に保存されていたデータの内容について調査が必要」と訴えている。
「データの内容を調査もせず、証言すらさせないという委員会の運用は極めて不可解であり、明らかに不公正と言わざるを得ません」としている。
プライバシー配慮は証人尋問を秘密会で行い、資料は委員のみ閲覧、外部開示しない誓約などで可能と指摘している。
また斎藤知事の「パワハラや贈答品疑惑に関する質問について、あたかも事実であるかのように質問された」とし、「事実の捏造等はなかったか、調査・検証していただきたい」とも求めている。
増山議員は、「公用PC内の情報(プライバシー情報除く)」「事情聴取資料」が「公益通報者保護が争点に追加された今となっては、この2つの資料は事実究明に最も重要な資料であるにもかかわらず、これまで私が請求しても却下されています」と説明。「12月9日に行われる百条委員会理事会に資料要求を申請しました」「資料要求が通るかどうか、審議結果にご注目下さい」と伝えた。