篠山紀信さん「偲ぶ会」 笑いあり涙ありで400人が追悼 野田秀樹氏が弔辞で衝撃エピソード回想 水沢アキは「激写」シリーズの秘話語る

 1月4日に83歳で亡くなった写真家の篠山紀信(しのやま・きしん、本名紀信=みちのぶ)さんを「偲ぶ会」が3日、都内で行われた。篠山さんの誕生日でもあるこの日、生前に親交のあった関係者400人が列席。演出家の野田秀樹氏(68)が弔辞を読み上げ、歌舞伎俳優の市川團十郎(46)、女優の水沢アキ(69)らがスピーチを贈り、篠山さんを追悼した。

 昭和、平成、令和と常に「時代」とともに数多くの作品を世に送り出してきた篠山さんが旅立ってから11カ月。バラの花に囲まれ、柔和な笑みを浮かべる遺影の前で参列者は故人を偲んだ。

 弔辞は野田氏が読み上げた。自身が手がけた舞台だけでなく、時に稽古場にも足を運び、多くの作品を撮影してきたという巨匠に「極楽へ行った篠山さん。え?誰が極楽に行ったって決めたのよ、という篠山さんの声も聞こえてきます」と冗談も交えつつ、「あるゲネプロ、舞台上の出演者が1人多いのです。見覚えのあるあのシルエット、夢中で写真を撮っている篠山紀信の姿でした」と衝撃の思い出を明かした。

 團十郎は、新之助時代から自身を撮り続けてきた篠山さんを怒らせたエピソードを披露。

 「一番気になったのは(篠山さんの)髪形。『この髪形、本物なのかしら?』と思い、ちょっと引っ張ってみようと思ったら、先生いつもは怒らないんですよ。でもすごく怒りまして。『やめろ!』って」と笑いを誘いつつ、「先生はわれわれの中ではずっと生き続ける」と追悼した。

 さらに篠山さんの大人気連載「激写」シリーズに1975年に初登場してグラビア界を席巻した水沢は、篠山さんと初めて会った50年前、19歳当時を振り返った。

 「当時はアイドル歌手でして、ヌードは厳禁。白のTシャツで下着はつけていません。お化粧いやだから海に行って水で取って、メークも全部流して、髪も水に浸かって。上がった瞬間パチパチパチって撮った何枚かが今、皆さまの思い出に、心に残る衝撃の一枚になった。当時、ヌード以上の衝撃の写真になりました」と感謝した。

 篠山さんが手がけた写真集や表紙などが飾られた会場は、最後まで涙あり、笑いありの大きな同窓会のような空間となった。

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