元大阪府知事の橋下徹氏が１９日、政策に掲げる「１０３万円の壁」引き上げで与党と交渉する国民民主党に対して、Ｘで苦言を呈した。

　自公が３党協議で提示した１２３万円への引き上げを、来年度の税制改正大綱に明記する方向と明らかになり、玉木雄一郎氏は１８日に「３党合意が無視された。残念というか驚き」と語った。

　それを受けた橋下氏は「国民民主だけで手柄を取りに行くのはダメでしょ。他の野党が交渉できなくなる。維新の高校教育無償化は約６０００億円で実現。国民は維新と歩調を合わせるべき。」と記した。

　橋下氏は、私立高校の授業料無償化を政策に掲げる日本維新の会との連携を模索すべきというのが持論。「自民中枢は、国民民主の年収の壁引き上げよりも、維新と組むべきという声が強くなってきた。ここで維新と国民民主が分断されるか、タッグを組むか。後者しかないだろう」と書いた。

　続けて「維新代表吉村大阪府知事は、地方住民税減収のリスクがある中、年収の壁引き上げには賛成の意を示している。ところが国民民主の玉木さんは、吉村さんが主張する野党間予備選につれない。これで維新と国民民主はタッグを組めるのか。」とも。

　その上で「維新と国民民主が自分の手柄だけを考えれば政府与党の思う壺。まさに囚人のジレンマ。維新と国民民主は分断されずに横連携することによってこそ一緒に手柄を取れる関係」とし「横連携すれば囚人のジレンマは解消。国民民主も維新も自党の手柄獲りだけに奔走してはいけない。国民民主も維新主張の予備選について真摯な態度を示すべき。」と書いた。