AKB48岩立沙穂 13年目、30歳での初選抜にファンも涙「情熱が消えないうちはAKBにいたい」 同期・村山彩希は初のセンター
AKB48が10枚目のアルバム「なんてったってAKB48」を25日に発売する。グループ史上初のカバーアルバムで、昭和・平成・令和の各時代を彩ったアイドルソングを収録。リード曲は、小泉今日子の「なんてったってアイドル」で、岩立沙穂(30)が在籍13年目にして初めて選抜メンバーに入り、村山彩希(ゆいり=27)は初センターに。現メンバー在籍最長となる13期生の同期2人が、大抜てきを受けた心境と、来年20周年を迎えるグループへの思いを語った。
在籍13年、30歳にしてついに選抜入り。岩立から落ち着いた口調ながら喜びが伝わってきた。発表の瞬間はファンとともに涙し、「いつか選抜に入れることをずっと心のどこかで期待しながら活動していた。ファンも泣いて喜んでくれたのがうれしかった」と振り返った。
デビューから初選抜までの期間はグループ史上最長記録。13年の間には「あんまりネガティブに捉えられたくないけど、辞めた方がいいのかなと思ったこともあった」という。「選抜がある限り、入れていない自分は『ここにいていいのかな』と自信が持てなかった。まだ若手時代だったら『選抜に入りたい』って素直に言えていたものが、年数を重ねて、後輩と一緒に並んで同じことを言っていいのか、という迷いもあった」。
それでも辞めなかった。「選抜だけがAKB48ではないと、活動している中で思っていた。劇場公演とか選抜ではなくてもファンの方に楽しんでいただけたらいいなと。そういう部分で自分ができる限りのことはやってきた」と胸を張った。
2006年に13期生として加入し、来年20周年を迎えるAKB48の全盛期から現在までのほとんどを知る。同期の村山とも初めて同時に選抜入りを果たし、「2人でここまで残って、今回は近くにいられるのはうれしい」と笑顔があふれた。
32歳まで在籍した柏木由紀が4月に卒業し、新たな最年長となった岩立は「AKB48に今でもずっと夢中にさせられている」と、グループ愛は誰よりも強い。「30歳を超えて活動していたのは、ゆきりんさんと私だけ。『若いみんなと一緒にやるぞ』というガッツ、情熱が消えないうちはAKB48にいたい」。年齢にとらわれることなく、まだまだ盛り上げ続ける。
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「なんてったってアイドル」で初センターに選ばれた村山は、「秋元先生の詩だからか、なじみやすかった。やっぱり秋元先生はすごいな」と、グループ総合プロデューサー・秋元康氏が手がけた楽曲をカバーした手応えを振り返った。
初のカバーアルバムの発売には、期待だけでなく不安の声も上がった。それでも村山は「ファンから『元々キョンキョンのファンだったから、今の推しメンが昔の推しメンの曲をカバーしてるのは感慨深い』という声をいただけた。いい意味でAKB48らしいと思っていただけたら」とアピールした。
同期の岩立も初めて選抜入り。村山は「13期は遅れて花が咲くタイプが多い。沙穂が現場にいるだけで心が落ち着く。沙穂の楽しそうな姿を見られるのがすごいうれしい」と思いやった。
◆岩立沙穂(いわたて・さほ)1994年10月4日生まれ。神奈川県出身。同年12月に劇場デビュー。18年の第10回選抜総選挙では自己最高22位。趣味・特技駅弁を食べること、駅弁の掛け紙収集。語学検定やアロマテラピーなど多くの資格を保持。愛称は「さっほー」。身長156センチ。
◆村山彩希(むらやま・ゆいり)1997年6月15日生まれ。神奈川県出身。51枚目シングル「ジャーバージャ」で初選抜。20年に劇場史上初の出演回数1000回達成し、現在は1300回を超える。劇場公演では17年の16期研究生が行う「レッツゴー研究生!」などをプロデュース。愛称は「ゆいりー」。身長157・8センチ。