異例 星野源の紅白曲目「地獄でなぜ悪い」→「ばらばら」に変更 園子温氏性加害報道受け「真逆の影響与えうるのであれば」
NHKは26日、大みそかに放送する「第75回NHK紅白歌合戦」(後7・20)内でシンガー・ソングライター星野源(43)の歌唱曲が変更になることを発表した。当初は2013年リリースの「地獄でなぜ悪い」を歌唱予定だったが、デビューアルバム収録の「ばらばら」への変更が決定した。「地獄で-」は映画監督・園子温氏(63)による同名タイトル映画の主題歌に起用。園氏をめぐる性加害問題報道の影響を受けて、変更を決断したという。
NHKの公式HPは、極めて異例となった歌唱曲変更について「曲目発表後の反響を受け、あらためて紅白制作チームとアーティストサイドで協議を行い、番組全体の構成や演出面などから判断し」と理由を説明。「星野源さんの歌唱曲を、デビューアルバムに収録されている『ばらばら』に変更することを決定しました」と伝え、「アーティストはもちろん、NHKも性加害は決して許さないという姿勢であることは言うまでもありません」と表明した。
星野サイドもオフィシャルサイトを更新。同曲に関しては「星野は2012年にくも膜下出血で倒れ、その闘病期に病院でこの楽曲の作詞をしました。詞の内容は、星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたものです。後述する映画のストーリーを音楽として表現したものではありません。星野源の中から生まれた、星野源の歌です」と強調した。
その上で、当初の歌唱曲決定の経緯を「『アーティストの闘病経験を経て生まれた楽曲で、いま苦しい時代を生きる方々を勇気づけてほしい』という、紅白制作チームからの熱意あるオファーを受けて選定された」と説明。「しかし、そのオファーの意図から離れ、真逆の影響を与えうるのであれば、それはオファーを受けた私たちの想いに反してしまいます」と、楽曲変更に踏み切った理由を明かした。
またこの日は曲順も発表され、白組の福山雅治(55)がトリ、紅組のMISIAが大トリを務める。2人が各組の最終歌唱を担うのは5年連続となる。