米GG賞受賞・浅野忠信 健さんからの教え胸に快挙「わがままな俳優になりたい」

 米ゴールデン・グローブ賞テレビ部門の助演男優賞に決まり、ポーズをとる浅野忠信(AP=共同)
 米ゴールデン・グローブ賞を受賞し、ポーズをとる浅野忠信(左から3人目)、アンナ・サワイ(同4人目)、真田広之(同5人目)ら(AP=共同)
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 第82回ゴールデン・グローブ賞の授賞式が5日(日本時間6日)、米ロサンゼルスで行われ、ドラマ「SHOGUN 将軍」が4冠を達成した。俳優の浅野忠信は、日本人俳優として初の助演男優賞を受賞。かつてインタビューした際の言葉が脳裏によみがえった。

 「第57回ブルーリボン賞」で主演男優賞を受賞。インタビューでは、高倉健さんから受け取った言葉を大事にしていると明かした。

 09年公開の映画「劒岳 点の記」に主演後、健さんから手紙を受け取り、食事をする機会が訪れたという。「高倉さんから『きちんと、いい仕事を、慎重に選んでほしいな』と言われたことは、僕にとって大きなことでした」。大先輩からの金言だった。

 作品選びにこだわりを見せる中で、日本の映画界にも一石を投じた。「最近は“映像”を撮りたい監督ばかりです。俳優たちの“心”に目を向けていない人がほとんどになってしまった」。真っすぐな言葉、忖度のない言葉にこちらがたじろいでしまったのを覚えている。

 「俳優として役に入り込める時間を作ってもらえないのは地獄。それこそ(“心”のない演技は)健さんや文太さんに教わってきたことに反してしまう」

 続けて「わがままな俳優になりたいですね」と笑った。あれから10年。昭和の大スターから引き継いだ魂が、海の向こうで花開いた。

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