元宝塚トップスター「家にゴミためて…」異質役作りで「本当に帰るのが嫌」
元宝塚歌劇団星組トップスターで女優の紅ゆずるが9日、都内で行われた、主演舞台「FOLKER」(2月14~23日、大阪・堂島リバーフォーラム)の取材会に楠見薫らと出席した。
女囚刑務所を舞台に更生プログラムとして取り入れられたフォークダンスのコンテストに受刑者が出場する物語。25年ぶりの再演となる。
周りをおびえさせる程の殺気を放つ主人公・空那を演じる紅は、宝塚時代を引き合いに「今まではダークな役といってもどこか格好良かったり、美しさを求められた」とし、「今回は美しさとか全くいらない」と説明した。
自身は「めちゃくちゃきれい好き」だが、役作りのため「とりあえず心をすさませようと思ってちょっとゴミためてみるとか、家をとっちらかしてみてる」と明かし、「そういうストレスの一つ一つがこの役につながればいいと思ってる」と話した。一方で、「本当に帰るのが嫌だ。これ終わったら速攻片付けようと思ってる」と本音も口にし、笑わせた。
25年前に主演を務めた楠見は、紅の主演ぶりを「最高です」と絶賛。「顔合わせの日、席が横だったけど、本読みしただけだったのに紅さんの台本はもうボロボロだった。私はめっちゃきれいだったからその時に『負けました』と思いました」と苦笑いした。
今回楠見は最年長の受刑者役。「自分が25年前に出てた作品にもう一回出られるのはすごいうれしいし、すごく面白い」と話した。