震災から30年 神戸の人気カレー店が復興祈念イベントで炊き出し 南野陽子、掛布雅之氏らも参加

 炊き出しに参加する「神戸深江カレー」の佐々木拓也氏
 炊き出しに参加するKOBerrieS♪
炊き出しに参加する「神戸深江カレー」の佐々木拓也氏(中央)とKOBerrieS♪
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 6434人の命を奪った阪神・淡路大震災の発生から、17日で30年を迎える。とりわけ被害が甚大だった神戸市長田区では同日、女優、歌手の南野陽子や元阪神タイガース・掛布雅之氏、タレント・松村邦洋らが参加するフリーライブイベント「ONE HEART」を開催。会場では地元の名物である神戸牛の牛すじを使用した「牛すじカレー」の炊き出し(約300食)が行われる。

 炊き出しには、同市東灘区の人気カレー店「神戸深江カレー」を経営する佐々木拓也さん、香津美さん夫妻が参加し、150食のカレーを提供する。拓也さんは震災発生当時、同市灘区のアパートで両親と3人暮らしで、2階建てアパートの下敷きとなって3人とも生き埋めに。自力で倒壊した建物から抜け出し、両親も救出して九死に一生を得た。アパートがあった場所から海側を見ると建物は軒並みに倒壊しており、普段は見えない海側を走る国道43号線がくっきり見えたという。

 今回、炊き出しに参加することを決めたのも、地震発生から約1カ月間、避難所暮らしを余儀なくされた際の経験が大きいという。拓也さんは「全国の方々から、特に食べる物で助けていただいたのが忘れられない」と述懐。その感謝を胸に、恩返しの思いを自慢のカレーに乗せて炊き出しを行い、感謝を届ける。

 炊き出しで配布するカレーは、たっぷりの牛すじにタマネギ、りんごなどの野菜や果物をふんだんに使用し、その具材は約20品目にも及ぶ特製品。当日の炊き出しにも参加する神戸のご当地アイドル・KOBerrieS♪のキャプテン・森島みなみは「お母さんが作ったような、ぬくもりのあるカレーで、牛すじと野菜もゴロゴロして、お子さんからお年寄りまでどなたにも大満足して食べていただけると思います」と試食の感想を語りPRした。

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