“ウソ”演じる比嘉愛未の“ホント” 女優20周年「間違いなく代表作に」 考察話題のドラマ「フォレスト」主演

 放送中のテレビ朝日系ドラマ「フォレスト」(日曜、後10・15)が、ネット上で“考察合戦”を巻き起こしている。女優・比嘉愛未(38)と三代目 J SOUL BROTHERS・岩田剛典(35)のW主演ドラマで、愛とウソが絡み合うラブサスペンス。第1話から登場人物のウソが次々と発覚し、先が読めない不穏な展開に視聴者が食いついている。比嘉は今年で女優デビュー20周年。ウソが渦巻く今作とは対照的に、ウソ偽りなく真っ正直に歩んできた素顔に迫る。

 比嘉の瞳は曇りなく、声に力が宿る。メモリアルイヤー最初のドラマを「間違いなく代表作にしたい」と燃えている。

 物語は、比嘉と岩田演じるカップルが互いにウソをついていて-という所からスタート。12日に第1話が放送されると、登場人物の誰もが怪しいと話題に。各所に伏線がちりばめられ、ネットの“考察界隈”が沸いた。

 比嘉は「私も考察物が好きで、どっぷりハマっていく感覚がある。そういう風に沼って欲しいと思う。台本を読んで面白いと思えたので、ブラッシュアップして、予想を超えて裏切りたい」と主演として腕を撫す。

 今作は「ウソ」がキーポイントだが、自身は「ウソがつけないタイプ」だという。芸名を使ってもう1人の自分を演じる芸能人も多いが、比嘉愛未は本名で「いまだに芸能人感覚がなくて。むしろ恥ずかしいくらい」。サイゼリヤを訪れる庶民的な面もあり、気取ることなく「お安くおいしい物を提供してくれるなんて最高です」と、屈託のない笑顔を見せた。

 オープンな自分でいられるのは、故郷で自分を取り戻すルーティンのおかげ。演技というアウトプットで自分をすり減らした後は、沖縄に帰省してインプットの作業に入る。「地元に帰ると、両親や友達に『あんた変わらんね』と言われる。それがすごくホッとする。成長はしつつも、調子に乗ってないと理解する。変わることはいいけど、おごらないでいたい」と地に足を着けている。

 一般的に見ると芸能界はきらびやかな世界だが、「たしかに芸能人だけど(重きを)置いているのはそこじゃない。役を降りた時に、どれだけみんなと同じ価値観を持っていられるか。いろんな方々に共感してもらうために演じている。調子に乗ったら、そんな人の芝居って届くのかなって」。演技の根幹は、普段の自分にあると強調する。

 20周年の先にどんな未来像を描くのか。「20代は未来予想をしていたけど、今ちょっと分かったんですよ。思った通りに人生はいかないものだって。逆に言うと、それを楽しもうと思った。決めちゃうと達成しないことで悩む。ニュートラルにしておけば、来るものに対して反応して勝手に成長する」。だから、あえて目標を決めていない。

 今年、30代ラストイヤーを迎える。人生の岐路に差しかかる同世代も多いが、比嘉は「結婚や出産は、女性にとって体力的なものもある。どちらかを選ぶというところで悩んでしまう人もいるし、私も悩んできた。でも今は、私は結婚してない自分に対して劣等感は感じていなくて、ただ諦めてもない。これはさっきも言ったようにハプニングなので」と語る。

 先が見えない人生という“フォレスト”を手探りで開拓中だが、「役の幅が広がって、そこを通して出会う人たちとの関係で日々楽しく過ごせている。もう十分幸せなんじゃないかって」と満ち足りた表情も見せる。

 ドラマはスタートしたばかり。ウソがつけない比嘉が、ウソにまみれた作品でどんな演技を見せてくれるのか、今後の展開から目が離せない。

 ◇比嘉愛未(ひが・まなみ)1986年6月14日生まれ、沖縄県出身。モデルから芸能活動を始め、2005年公開の映画「ニライカナイからの手紙」で女優デビュー。07年前期のNHK連続テレビ小説「どんど晴れ」でヒロイン役に抜てきされ、ブレークした。主な出演作はドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」、「天地人」、「マルモのおきて」など。1月末で18年間所属したライジングプロダクションを退所する。

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