萩原利久&古川琴音 W主演でアニメ声優初挑戦 萩原「すごい作品になる」古川「ワクワクを常に感じながら」
俳優の萩原利久(25)と女優の古川琴音(28)が、2025年公開の日仏共同製作アニメ映画「花緑青が明ける日に」(英題『A NEW DAWN』)でアニメ声優に初挑戦し、W主演することが14日、わかった。原作・監督・脚本は、日本画家で映像作家としても幅広く活動し、本作が長編アニメ監督デビューとなる四宮義俊氏。変化の激しい今の時代に翻弄(ほんろう)されながらも、未来を見据え、自らの選択をつかみ取っていく主人公達の姿を描く。
若手の実力派2人が難題に挑んだ。アフレコの真っただ中という古川が「正直すごく難しかった」と率直に明かせば、先に収録を終えた萩原も「声だけの演技になった途端にいつまでたっても手応えがないという感じがしました」と、声だけの演技の難しさを痛感したと打ち明けた。
互いに生みの苦しみを味わう一方で、単独での収録後には掛け合いのアフレコも実現した。萩原は「普段いかに周りの人や環境に支えられてお芝居をしていたのかと実感しました」、古川も「全然違いました。隣に萩原さんがいて、呼吸を合わせられたことがすごく楽しかった。1人での収録だと出ない声が出たなと思いました」と、互いへの感謝を口にした。
萩原が演じるのは、再開発で花火工場の立ち退きを迫られながら、幻の花火「シュハリ」の完成に没頭する帯刀敬太郎役。古川はある事件をきっかけに地元を離れ、東京で将来の道を模索する幼なじみの式森カオル役を演じる。2人は工場の立ち退き前日に再会。「シュハリ」の秘密に迫るため、かつては花火の材料だったが、毒性を含むため現在ではほぼ使用されなくなった顔料「花緑青」がカギを握る驚きの計画を企てる。
脚本は新海誠監督や片渕須直監督らの作品に参加し、CMやMVなど幅広いジャンルで活躍する四宮氏のオリジナル。昨年5月、カンヌ国際映画祭のアヌシー・アニメーションショーケースでは、世界中で制作段階でありながら注目される作品の一つに選出されるなど、既に世界から熱視線が寄せられている。
不安を抱えつつも、アフレコでは「どんな世界が作られるんだろうというワクワクを常に感じながら演じています」という古川。自身の演技に「本当にそわそわしています」という萩原も「脚本を拝見した時に感じた『これはすごい作品になるんじゃないか』という気持ちは間違っていない」と、言葉に力を込めた。