俳優の山崎育三郎（３９）が３１日、都内で行われたミュージカル「昭和元禄落語心中」（東京・東急シアターオーブで２月２８日～３月２２日。以降、大阪、福岡公演）の製作発表に共演の明日海りお（３９）、古川雄大（３７）と登壇した。

　人気漫画を原作に、固い友情で結ばれた落語家２人と芸者の人間模様が描かれる。和装の３人は出ばやしに合わせて高座に現れ、冒頭から山崎が「ここで一席」と落語「野ざらし」を披露。異例の会見スタイルで、あっと驚かせ「台本にないことをやらせていただきました」とニヤリと笑った。

　２０１８年のドラマ版に出演していた山崎が「いつか舞台にしたい」と熱望。明日海と古川に声をかけ、ミュージカル界の主演級３人が初めて顔をそろえる。念願だったオリジナルの和製ミュージカルを実現させ、山崎は「夢の第一歩。ミュージカル界に新しい風が吹くような作品になっています」と胸を張った。

　劇中には落語から歌唱に移行する場面もあるという。落語とミュージカルの化学反応が注目され「落語と歌はすごく共通するものがあって、長く落語をしゃべっていると歌を歌っているような感じがする。すごくマッチしていると感じています」と実感を込めた。

　前日に一幕の通し稽古を行ったばかりだが「『レ・ミゼラブル』より長かった。大作になってしまっているので、詰めていかないといけない」と苦笑い。男性陣２人はゴルフに行くなど親交が深く、山崎が「積み重ねた関係性からこの役に入れている」とうなずけば、古川も「このシーン、ぐっとくるなと思いながらやっていたら、いっくん（山崎）もうるうるになっていた」と明かした。