ミラノ・コルティナ冬季五輪 民放男性アナ、実況で輝く! 山田美保子氏コラム
【山田美保子のミホコは見ていた!】
日本選手がメダルを量産しているミラノ・コルティナ冬季五輪で、各アナウンサーたちの実況も輝きを増している。
五輪ではNHKの中継で民放のアナウンサーが紹介され、画面右下にクレジットされるものだが局名までは記されない。
因ってスポーツファンの視聴者は、名前や声、慣れ親しんできたこれまでの実況を思い出しながら、各アナの“晴れ舞台”を見守り、応援するのだ。
スポーツ実況を担当するアナが中継時間の何十倍もの時間をかけて取材や下調べに努力や労力を込めるのは御存知の通り。
局によっては先輩アナが後輩アナらを集めて心構えから取材方法などをレクチャーする勉強会が開かれたり、時間が空いていれば担当外の現場に出向いたりして日頃から準備を重ねているのだ。
好みもあるだろうが、概して民放のアナは声のトーンが明るく、解説者との距離感が近く、和やかな空気を漂わせている。
名フレーズを出せば、「用意していた」と批判されることも少なくないが、それらをメモしておくのも準備の内。選手同様、アナたちも万全の態勢で臨んでいるのである。
近年、驚かされるのはスノーボードを始めとする比較的歴史の浅い競技でアナが技の名前をスラスラと挙げることだ。今大会ではスノーボード女子ビッグエアを担当した日本テレビの田中毅アナや、フリースタイル女子スロープスタイルを担当したTBSの熊崎風斗アナの名実況に酔いしれた。
そして、視聴者がもっともリピートしたであろうフィギュアスケート団体を担当したのはテレビ朝日の大西洋平アナ。プロ野球、高校野球、バスケットボールなどの実況に定評がある同局スポーツアナの中堅だ。
近年はフィギュアスケートの実況でもファンにはおなじみで、今大会では種目によって異なる解説者とのやりとりや、決して彼らより前に出ない姿勢。技の名前を全て頭に叩き込んでいる様子に「安心して聞いていられる」「いちばん好き」「さすが」との声が視聴者から挙がっていた。
昨秋、その大西アナと立ち話をする機会があり、今大会には残念ながら出ていない筆者の推しの名前を出したところ、同選手へのリスペクトと愛情を込めながら、この十年程の彼の戦績から素顔までをスラスラ話し始めたことに大いに驚かされた。
「好きなアナウンサーランキング」に入るような派手さはないかもしれないが、スキルは抜群に高いスポーツ担当アナ。今後も名実況を楽しみたい。
