HKT指原まさかの初1位、優子止めた
「AKB総選挙」(8日、日産スタジアム)
AKB48の32枚目シングル(8月21日発売・タイトル未定)の選抜メンバーをファン投票で決める「第5回選抜総選挙」の開票イベントが8日、横浜・日産スタジアムで行われ、指原莉乃(20)が大島優子(24)の連覇を阻んで初の1位を獲得した。
指原は5月22日に行われた速報発表1位を守り、初の栄冠を手に入れた。過去4回の総選挙とは打って変わって、指原らしい笑顔の総選挙となった。
『へたれキャラ』らしからぬ結末だった。世間に衝撃を与えた速報首位から見事、逃げ切って、初の栄冠をつかみとった。2位で大島の名前が読み上げられた瞬間、指原は口に手を当て、喜びよりも驚きの表情を浮かべた。花火で祝福されると、「私がセンターになったらAKB48が壊れると言われてるけど、絶対にAKB48を壊しません!!」と涙は見せずに勝利のスピーチで決意を述べた。
第1回から参加している総選挙では毎年順位を上げ、昨年は4位へ躍進。名実ともに人気メンバーの仲間入りを果たしたが、その直後に“事件”が起きた。自身の過去の恋愛スキャンダルが発端となり、地元九州のHKT48への電撃移籍‐。
新天地では年下メンバーに囲まれる日々。リーダーシップが求められ、4月からはHKT48劇場支配人まで任された。自分が果たすべき役割はしっかり認識しており、若いメンバーをまとめるのに悩みが生じたときには、グループ総監督の高橋みなみ(22)に相談を持ちかける。
HKT移籍は指原の成長につながったものの、移籍理由が理由なだけに、ファンが複雑な思いを抱いている可能性もあった今年の総選挙。初の立候補制が採られたが、出馬への迷いはなかった。ファンから届けられた15万570票は史上最多。「たくさんの人に迷惑、心配をかけてしまいました。明るく頑張ってましたが、私にとって一番孤独な時間でした。15万票が入ったのを見て、私は孤独じゃないと感じることができました」。どん底からの下克上で、“過ち”を見つめ直しつつ歓喜に浸った。
過去に前田敦子(21)と大島の2人だけが手にした、1位の名誉。指原は「AKB48には守っていかなきゃいけない(ミリオンセールスの)記録がある。途絶えさせたら最悪なので、その記録は保持したいです」と、国民的アイドル集団を率いる重圧と向き合う覚悟を示した。大島からは「センターにしか分からない苦労もあるけど、支えるよ」と激励ももらった。
もともと「自分ではヘタレとは思ってないんです。ジェットコースターに乗れないだけ」と主張してきたが、大舞台で見事に“脱へたれ”を成し遂げた。「楽しく生きる」が指原のモットー。新女王は最高のクオリティーを、栄えあるセンターポジションで輝かせる。