NGT48 チケット競争倍率70・5倍

 AKB48の新たな姉妹グループ・NGT48が10日、本拠地となる新潟市の専用劇場で、デビュー公演を行った。演目は2005年12月8日のAKBの劇場デビューと同じ「PARTYが始まるよ」で、センターを任されたのは新潟市出身の16歳、加藤美南(みなみ)。AKBから移籍してキャプテンを務める北原里英(24)は、アンコールで感極まって涙をこぼした。

 48グループの新たな歴史の幕が開けた。大都市をホームとしてきたAKB、SKE、NMB、HKTとは一線を画する形で、地方からアイドル文化を発信することになったNGT。昨年1月に結成が発表され、7月にメンバーが決まり、10月から本格的なレッスンを積み重ねてきた。5年ぶりに誕生した、新グループの劇場デビューを見届ける295席のチケットは、競争倍率70・5倍に上った。

 48グループの劇場では初となる、大型LEDパネルが設置された真新しいステージでメンバーは躍動。NGT1期生の選抜16人が構成するチーム名は「チームN3」と発表され、事前のファン投票で人気No.1に選ばれた演目「PARTY-」で初舞台を彩った。

 “先物買い”のファンからは『かとみな』の愛称で親しまれ、センターポジションに立った加藤は、「一生懸命努力してきて、その成果が出てるか分からないけど、これからもこのメンバーで歩んで行きます」と涙。アクロバット技が得意とあって側宙パフォーマンスも繰り出し、ひときわ大きな歓声を浴びて、抜群の存在感を放った。

 加藤は報道陣に今後の新技披露も予告。県鳥のトキにちなんだ赤と白がグループのイメージカラーだが、「紅白に出場できるよう大きく成長したいと思います」と宣言した。

 アンコールで研究生10人もステージに上がって、全メンバー26人が勢ぞろいすると、北原の瞳も涙であふれた。「(AKB加入から)8年目にして、フレッシュな気持ちで初日を迎えられるとは。皆と同じモチベーションになれるか不安もありましたが、一生懸命な姿にこの子たちと頑張りたいと思えました」。若き仲間を束ね、迎えた門出の喜びをかみしめていた。

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