三池映画主題歌に無名バンド大抜てき
4人組ロックバンド「KNOCK OUT MONKEY」(KOM)が、俳優・市原隼人(28)主演の映画「極道大戦争」(6月20日公開)で初めて映画主題歌を担当することが1日、分かった。13年にメジャーデビューし、ライブを中心に活動してきたが、世間的には無名。それでもメガホンを取った三池崇史監督(54)が、著名歌手ら候補の中から「一発OK」と大抜てき。メンバーは「これほど光栄なことはない」と喜んだ。
無名のバンドが、鬼才監督から異例の指名を受けた。
映画は、かんだ人間がヤクザ化する、ヤクザのヴァンパイアが奮闘する物語。主人公・影山を市原が演じ、共演陣には成海璃子(22)、リリー・フランキー(51)、高島礼子(50)らが名を連ねる。
「第三の極道」などヤクザもので監督デビューしながらも、公開中の「風に立つライオン」など近年はヒューマニズムあふれる作品が多い三池監督が「原点に戻りたい」と手掛けた完全オリジナル作品だ。
そんな“原点回帰”の作品を彩る主題歌に白羽の矢を立てたのがKOMだった。今回の主題歌選択にはコンペ形式を採用。某有名歌手なども含めた複数のアーティストから、影山の真っすぐさをロックで体現でき、「聴いた瞬間、ノックアウトされるぶっ飛んだ音楽性」を評価した。書き下ろした主題歌「Bite」にも「触発されて、作品が進化した」と喜んだ。
神戸を本拠地とするKOMは、13年に「Paint it Out 」でメジャーデビュー。ゼブラヘッドなど数々の米バンドの来日公演のオープニングアクトを務め、各夏フェスに出演するなど“神戸の暴れ猿”と異名を取るが、世間的な知名度は低く、映画主題歌抜てきは異例だ。
ボーカルのw-shun(年齢非公表)は「悪い冗談だと本気で思った(笑)これほど光栄なことはない。自分達の中にあるネジをぶっ壊したいと思っていた時期だったので、ぶっ飛んだ映画と三池監督に出会えたのは大きかった」と銀幕への殴り込みを喜んだ。