日活ロマンポルノ復活 初夏から製作
日活は1日、1988年に製作を終了していた成人映画レーベル「日活ロマンポルノ」を復活させると発表した。初夏から新作の製作に入り、来年の公開を目指す。
日活ロマンポルノは、71年から17年間で約1100本が製作された。映画倫理委員会(映倫)の当時の規定と「10分に1回絡みのシーンを作る」「上映時間は70分程度」などの条件を守れば自由度が高く、滝田洋二郎監督や周防正行監督ら、一般映画で活躍する人材も多く輩出した。新作はロマンポルノを手掛けた経験がない第一線の監督たちが、以前と同じ条件で撮影する。
同社は「(ネット上で)容易に入手できるわいせつな情報にロマンは皆無。日活は再び裸を題材にした人間の本質的なドラマをつくることに挑戦します」としている。
かつて「成人映画」に区分されたロマンポルノ作品群は、区分の細分化後は18歳以上が視聴可能な「R18+」指定に移行。しかし73年の「恋人たちは濡れた」など2作が再審査の結果、15歳以上が視聴可能な「R15+」指定に緩和された。日活は今後も過去作の再審査を依頼していく。