５月に死去した俳優・今井雅之さん（享年５４）原作の映画「手をつないでかえろうよ」の製作発表が１６日、京都市内で行われた。

　今井さんが自身の主演を想定して脚本を書き、映画監督でキャスティングディレクターの奈良橋陽子氏（６８）に監督を依頼していた。今月、撮影が完了。一周忌となる来年５月２８日に公開される。

　奈良橋氏は、今井さんが大学生の頃から親交があり、今井さん主演の映画「ＷＩＮＤＳ　ＯＦ　ＧＯＤ」（９５年）の監督も務めた。今井さんの“遺作映画”の撮影完了を報告し「亡くなった後も彼のためにと協力してくださる方が大勢いて、支えていただきました。雅之も喜んでいると思います」と感謝した。

　「手をつないで－」は０９年初演の今井さんの舞台が原作。志半ばで倒れた今井さんの代役は“兄弟分”の俳優・川平慈英（５３）が務め、撮影完了の際には現場にいた全員が号泣したという。

　この日は開催中の京都国際映画祭で「ＷＩＮＤＳ－」が追悼上映され、奈良橋氏らが舞台あいさつした。