内野聖陽 海外ロケに参加できず恨み節

 俳優の内野聖陽(47)が29日、大阪市内ので日本・トルコ合作の主演映画「海難1890」(12月5日公開)の記者会見に共演女優の忽那汐里(22)、田中光敏監督(57)とともに出席。トルコでのロケに参加できなかったことに“恨み節”を口にした。

 同作は1890年に和歌山・串本町沖で起きたエルトゥールル号海難事故と1985年テヘラン邦人救出劇という二つの歴史的事実が題材。日土友好125周年に両国の国家的支援を受けて撮影が実現し、完成にこぎつけた。エルトゥールル号について、日本ではあまり知られていないが、トルコでは小5の教科書で習うためにほとんどの国民が認識している。

 内野は、前半のエルトゥールル号編でトルコ船員を治療する医師役を熱演。トルコ人俳優と共演した今作を通じ、両国の絆の深さをあらためて実感。「日本人というだけですぐに心を開いてくれる。ますますトルコ人への親しみが強くなったし、絶対にトルコに行きたいという気持ちが強くなりました」と熱弁した。

 忽那はエルトゥールル号編と後半のテヘラン救出編の両方に出演。生まれ変わった女性の設定で二つの時代で2役を演じている。前半のみの出演でトルコでの撮影に参加できなかった内野は「どうして、僕だけ生まれ変われなかったんだろう」と恨み節を口にした。

 さらに田中監督が「(忽那)汐里ちゃんはイスタンブールにいた時は水を得た魚のようでした」と証言。レコード収集が趣味という忽那は現地で30~40枚も購入。「重たいですし、割れないように持って帰るのが本当に大変でした」という話を笑顔で披露した。

 聞かされた内野の表情はさらに曇った。トルコでは昨年12月から今春にかけて撮影。IS問題などが日本でも連日報道されていた時期だけに「トルコで撮影ができるのか、やきもきしながら日本で待っていたのに、レコード探しですか…」とボヤキが止まらなかった。

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