三谷幸喜氏 新作映画の評判に敏感
脚本家の三谷幸喜氏(54)が9日、都内で行われた映画「ギャラクシー街道」のイベントに主演のSMAP・香取慎吾(38)と登場。映画は10月24日の公開から2週連続で動員ランキング1位に輝く一方、ネット上で厳しい感想が相次ぐ“問題作”となっており、自虐ジョークを連発した。
宇宙のハンバーガーショップを舞台にした群像劇。06年公開の「THE 有頂天ホテル」(興収60・8億)、08年公開の「ザ・マジックアワー」(興収39・2億)などで、監督としてもヒットメーカーとなった三谷氏の7作目の映画となる。
緻密な伏線や卓越したコメディーセンスで魅了してきた国民的売れっ子だが、今作でのネット上の評判は芳しいとは言えず。周囲の声が耳にも入っているのか、冒頭から「こんなに『見ましたよ』って言って下さるのは初めて。みんなが僕を励ましてくれてるのか…。落ち込まないで、みたいな。分からないですけど」と切り込んだ。
さらに、同じ宇宙を舞台にした人気シリーズ「スター・ウォーズ」の最新作が12月に公開されることを香取に突っ込まれると、三谷監督は「結果的にライバルになって…負けました」と“敵”の公開前に白旗。「ちまたで、これはSFじゃないなんて怒ってる人がいるんです。『何怒ってるんだ、バカヤロー』と思いますけど…」などと嘆き節が止まらなかった。
それもこれも、魂を込めた映画だとの自負があるこそ。宇宙の表現としてCGではなく手書きした背景を使っていると明かし「温かな表現にしたかった」と、こだわりも告白した。
イベントでは、映画に絡めて香取と観客に宇宙についての講義を披露。最後は「隅から隅まで、いろいろ考えて作った作品なので、何度も見て、楽しみを共有してもらえたらと思います」と訴えるようにあいさつした。