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KARAギュリ主演舞台、原作の日本人漫画家が激怒!上演差し止め請求

 7月に行った「美女はつらいの」の会見。左から2人目がKARAのギュリ、同3人目が超新星のソンジェ
 【2011年9月16日付デイリースポーツ紙面より】

 人気K‐POPグループ・KARAのリーダー、パク・ギュリ(23)の主演で注目を集めているミュージカル「美女はつらいの」(10月8日‐11月6日、大阪松竹座)に対し、原作とされる漫画の作者鈴木由美子さん(51)が、上演差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てたことが15日、わかった。同作は、2008年に韓国で上演された作品の“逆輸入版”で、当時も交渉で合意に至らないまま上演されており、日本と韓国の契約における認識の差が騒動の発端とみられる。

 原作とされる漫画「カンナさん大成功です!」の出版元で、鈴木さんの著作権を管理する講談社によると、2006年に韓国の制作会社2社から、「美女はつらいの」の映画を上映する許諾を求める申請を受け、許可した。映画は07年には日本でも公開された。

 08年10月、2社のうちの「KM CULTURE」社が、鈴木さんに無断で同作をミュージカル化し、上演することを発表。講談社は著作権を主張し「KM‐」社と交渉したが、契約を結ばないまま上演した。

 今年6月になって、松竹株式会社が同作の上演権を韓国企業から得て日本で上演することを発表したため、松竹に対しても抗議を行っていたという。

 講談社の担当者は本紙の取材に、「韓国の会社は、『舞台の原作は映画であり、漫画ではない』という趣旨の主張をしており、らちがあかないまま上演されてしまった。今回、松竹さんが上演されると聞いて、国内で原作者の権利が侵害されることは許されないと考え、差し止めの申請に至った」と説明した。

 一方、松竹株式会社は「06年の映画化の時点で、鈴木さんが韓国の2社に対し、原作とかけ離れすぎているというクレームを入れたのが発端と把握している。今回、上演権を獲得した際には、権利問題はすでにクリアになっているという認識だった」と主張した。

 差し止め申請については「急なことで困惑している。あくまで講談社と、韓国の会社で交渉してもらう問題。当社としては、予定通りに上演したい」と回答。チケットは8月末に販売され売れ行き好調。舞台げいこも始まっているという。

 鈴木さんは「キャラクターとストーリーが自分のものと認められず悲しい」とコメントした。

 韓国では最近、KARAや東方神起など、アーティストと事務所の間でも次々と契約問題のアクシデントが発生。日本での活動にも影響を及ぼした。今回の騒動でも、両国間での権利および契約に関する認識の隔たりがあらためて浮き彫りになった形だ。

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