ベン・アフレック感涙「アルゴ」3冠!
第85回米アカデミー賞授賞式が25日(現地24日)、アメリカ・ロサンゼルスで行われ、俳優のベン・アフレック(40)が製作・監督・主演を務めた「アルゴ」が作品賞、脚色賞、編集賞の3部門を受賞した。監督賞候補に残らなかったことから予想の本命からは外れていたが、受賞が最有力視されていた「リンカーン」(スティーヴン・スピルバーグ監督)を抑えての栄冠。アフレックは「転んでも立ち上がらなければいけないということを学びました」と、目を真っ赤にして悲願達成を喜んだ。
製作、監督、主演の“1人3役”でフル回転した意欲作での栄冠獲得。壇上に導かれたアフレックは「あらゆる人にありがとうを伝えたい」と、声を震わせた。
映画界最大の祭典のクライマックスには、ビッグサプライズが待っていた。作品賞のプレゼンターを務めたのは、ホワイトハウスから中継で生出演したミシェル・オバマ大統領夫人(49)。驚きの人選に会場はどよめいたが、ミシェル夫人が呼んだ「アルゴ」の一言に、それを上回るこの日一番の歓声が響いた。
同作は79年に起きたイラン米大使館人質事件の救出作戦を題材に、アフレックが製作・監督・主演を務めた。監督賞にノミネートされていない作品が作品賞を受賞したのは、90年の「ドライビング Miss デイジー」以来23年ぶり。最多12部門にノミネートされていた「リンカーン」が本命視されていた。
アフレックの受賞は「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で第70回脚本賞を受賞以来15年ぶりで、俳優ながらスタッフ部門での2冠目。「15年前にここに来た時は、自分が何をしているかわかっていなかった。人生、転ぶ時もあるが、転んでも立ち上がらなければいけないということを学びました」と喜びをかみしめていた。