映画「アルゴ」描写でイランから提訴も
『アルゴ』がイランから「事実と異なる非現実的な描写」をしたとして提訴される可能性が出てきた。ベン・アフレックが監督、製作、主演を務め、アカデミー賞作品賞にも輝いた同作は、イラン米大使館人質事件を題材に、ベン扮するCIA工作員トニー・メンデスとカナダ大使のケン・テイラーが中心となり架空のハリウッド映画をでっち上げ、その撮影スタッフに偽装させて6人のアメリカ人外交官を救出するというストーリーだ。
現在、フランス人のイサベル・コータント・ぺール弁護士がイランの当局者らに提訴する際の司法管轄区や起訴の根拠などのアドバイスを行っている段階だという。コータント・ぺール弁護士は「私達は『アルゴ』の配信元を阻止できるはずです。イラン側に対して謝罪をさせ、この作品は全くの嘘でしかないと白状させるつもりです」と息巻いているそうだ。
イランの映画館では同作の上映が禁止されているものの、海賊版のDVDで見ることができる状態になっているという。ただ、11日(月)にイランの文化関係者や映画評論家などは『アルゴ』を密室鑑賞した模様で、その鑑賞後に「反イラン的な映画に賞を授けるなど、国家や国民に対するプロパガンダ攻撃だ」との声明が発表されているようだ。(BANG Media International)