トム・ハンクスは、友人の故ノーラ・エフロン監督が生前に脚本を執筆した新作ブロードウェイ舞台『ラッキー・ガイ』の初演の夜、涙を抑え切れなかったようだ。１日（月）に行われた初演でニューヨーク・ポスト紙やデイリー・ニュース紙などでコラムニストとして活躍したマイク・マカラリーを演じ、ついにブロードウェイ・デビューを果たしたトムだが、昨年６月に白血病で７１歳の生涯を終えたノーラが脚本を手掛けた作品とあって、感極まってしまったようだ。舞台を終えたブロードハースト劇場でトムは、ニューヨーク・ポスト紙に「辛い瞬間だったよ。ノーラと演出を務めたジョージ・Ｃ・ウルフの２人が一緒に初演の舞台を去るはずだったんだよ。彼女がいなくて寂しくて堪らないよ。他に何が言えるんだい？」「ノーラってほら．．．全てにおいて素晴らしいだろ。いつも興味の湧いたことに挑戦していた女性だったのさ。彼女はある時、僕に『人間の愚かさという業に興味を失ってはダメよ』って言ってくれたんだ」と語っている。

　今回ジャーナリストを演じたことでトムは今まで以上にメディア業界のことを理解したようで、ゴシップ記事で有名なニューヨーク・ポスト紙のページ・シックス欄のことを社会にとって必要な「アートの場」だとまで考えるようになったという。「やっと分かった気がするんだ。もしページ・シックスに自分のゴシップ記事が載っちゃったら、ゆうに１週間半くらいは取材攻めにあって地獄みたいに感じることもあったけど、今ならページ・シックスの欄に載っても、まあちょっと恥ずかしいくらいにしか感じないよ．．．まあそれに、僕はカーダシアン一家みたいな人種じゃないから、記者の皆さんのお邪魔になるようにはならないだろうけどさ」「だから今ではアートの場だと捉えるようになったよ。ゴシップの記者って街を活性化する役割を担っているような仕事なんじゃないかな」

（ＢＡＮＧ　Ｍｅｄｉａ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ）