ロジャー・ムーアが買い物客に対し、フォートナム・アンド・メイソンのドバイ支店開店時に足を運ばないように呼びかけている。ジェームズ・ボンド役で一世を風靡したロジャーは、フォアグラを販売していることで動物愛護団体から大きく批判を浴びているロンドンの同老舗デパートのドバイ店に反対するように人々に促しているという。

　この珍味は、鳥に通常の１０倍の大きさに肝臓が膨れ上がるまで毎日無理やりエサを食べさせることで知られている。本店を構えるイギリスではフォアグラの生産が禁止されているものの、フォートナム・アンド・メイソンはロンドンの店舗で販売するために、フランスから製品を輸入している。それに対しロジャーは、「フォートナム・アンド・メイソンは、そのあまりにも悲惨な製造方法のためにイギリス国内だけでなく多くの国々で生産が禁止されているフォアグラをいまだに販売している店として、イギリスで大きく批判され、不買運動が起きています」「これ以上フォートナム・アンド・メイソンが、フォアグラのために鳥に無理やりエサを食べさせることに対して関与させないよう、ドバイの思いやりのある買い物客のみなさんにも、この運動への参加を呼び掛けます」と訴えた。

　今回のロジャーのコメントの前には、動物の倫理的扱いを求める人々の会（ＰＥＴＡ）の調査により、ガチョウたちが膨張した肝臓のせいで呼吸困難に陥っているだけでなく、フランスとイギリスの動物愛護法に反し、気絶させられることなく殺されているという、農場のひどい実態が明らかになっていた。

　ロジャーの他にもイギリス国内では、ヴェラ・リンやツイッギー、リッキー・ジャーヴェイス、ジョアンナ・ラムリー、ケイト・ウィンスレットら著名人が、フォアグラに反対するＰＥＴＡの運動を支援している。

　（ＢＡＮＧ　Ｍｅｄｉａ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ）