ニョンゴ、ファインズ監督に学んだこと
ルピタ・ニョンゴは製作アシスタントとして働いていた際、レイフ・ファインズに対してスペースを作るように求められたそうだ。
ルピタ・ニョンゴは製作アシスタントして働いていた際、レイフ・ファインズに対してスペースを作るように求められたそうだ。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開も迫るルピタだが、2005年作『ナイロビの蜂』で仕事体験をオファーされた際にたくさんのことを学んだのだという。
仕事の1つがトレーラーから現場までレイフを案内することだったそうで、その際にレイフがとても礼儀正しかったものの、ルピタのおしゃべりにすぐに嫌気が刺してしまったようだったとルピタは当時を振り返っている。「レイフは現場でとても物静かな人だったわ。静かすぎることもあったから、私はぎこちなく感じたの」「それで私は世間話をしようと『好きな映画は何ですか?出演作の中で一番おもしろかったのは?』とか聞いていたわ。彼はとても礼儀正しくて、答えてくれたの」「でもある時点で、『ルピタ、僕にスペースをくれないか』って言われたの」とユナイテッド・ヘミスフェア誌に語った。
また、別の機会にはアシスタント・ディレクターからレイフへの伝言を頼まれたものの、1カットを終了したばかりのレイフに効率よくそのメモを渡そうとしたことが裏目に出たこともあったそうで、「私はレイフに話しかけなければいけなかったんだけど、彼は他の人と話をしていたの。それで私が近寄って行ったら、突然アシスタント・ディレクターが怒りに震えて『監督の邪魔は絶対するな!』って言ってきたの。私は監督が誰かも知らなかったのよ」とそのエピソードを明かしている。
今となっては『それでも夜は明ける』でアカデミー賞まで受賞したルピタだが、レイフが求めていた「スペース」というものの意味がやっと分かるようになってきたそうで、「俳優が現場についた時って、精神的にも感情的にも変化する必要があるのよ」「その経験から俳優に何が必要で何を求めるかってことを学んだわ。自分の調整をしなくてはいけないの。カメラが回る前や、ステージに上がる前っていうのは瞑想的な状態でないといけないの。自分の知っている世界から離れなければいけないのよ。自分の内側にある歯車の音に静かに耳を傾けることが重要なの」と話した。(BANG Media International)