レッド・ツェッペリン、盗作裁判で勝訴
レッド・ツェッペリンは、『天国への階段』のイントロ部分を盗用したとする裁判で、勝利をおさめた。バンド「スピリット」のギタリストだった故ランディ・カリフォルニアの管財人マイケル・スキッドモアが、レッド・ツェッペリンの曲『天国への階段』がスピリットの『トーラス』を盗用しているとして訴えを起こしていたが、23日にレッド・ツェッペリンへの盗作の疑いが晴れた。陪審はレッド・ツェッペリンが『トーラス』の存在を知っていた事実はつかんだものの、2曲の間に顕著な類似性はないと判断したのだ。
スピリットの『トーラス』は1968年に作られたボーカル無しの器楽曲で、一方のレッド・ツェッペリンの『天国への階段』は1971年にメンバーが共同で書いたものだが、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジは、自身とメンバーのロバート・プラントが『トーラス』を聴いた後に『天国への階段』を書いたという主張を否定していた。
ロサンゼルスの裁判所で証言台に立ったジミーは「そういったものは、自分の頭の中に染み付いているものです。自分にとっては無縁なことです」と発言していた。とはいえ、ジミーはスピリットのアルバム3枚を所持していたことや、レッド・ツェッペリンによる初めてのスカンジナビアツアー中に『トーラス』ではない他のスピリットの曲に使用されていたリフは使ったことがあると認めていた。
スキッドモア氏は、同曲の制作者としてクレジットにランディの名を加え、印税の一部を受け取る権利があると主張していた。
ランディは若干45歳でこの世を去る少し前に、1968年と1969年にスピリットがレッド・ツェッペリンのサポートアクトをしていた間にロバートとジミーが自身の楽曲『トーラス』をよく聞いていたと主張し、『天国への階段』が自身の曲の盗用だとしたうえで、リスナー誌に不満をこぼしていた。「あいつらは、何百万ドルも稼いで、『ありがとう』とか『ちょっとお金を払おうか?』との一言もなかったよ」「あれは自分には悔しいところだね。いつか、奴らの良心が何か行動を起こしてくれるかもね」(BANG Media International)