ウィルコ・ジョンソン、1年の余命宣告をされた時期が最高の年
伝説のギタリスト、ウィルコ・ジョンソン(69)は1年の余命宣告をされた時期が人生でも最高の月日の1つだったと感じているそうだ。2013年に末期のすい臓がんと宣告され、サヨナラツアーまで敢行していたウィルコだが、人は最後には死を迎えるものであることから、自己憐憫に浸ることはなかったのだという。
ウィルコは「自分の人生が終わると思っていたあの年は、人生の中でも最高の月日の一つだったね」「その状況への対応の仕方は、いつも『そうだ、俺は死ぬんだ』って理解することだったんだ。みんないずれは死ぬんだから、死にませんようになんて願うことはしなかったよ。自己憐憫には溺れなかったね。ずっと泣くことはなかったね」「(日本のフジロックにいる)本当にたくさんの人達を見ていて、彼らはみんな僕が死ぬことを知っているんだ。俺は死ぬんだ、でも、それは大丈夫。なんてハイなんだってね」
2004年にがんで愛する妻アイリーンを亡くしているウィルコは、リスクの高い12時間の手術の末に多くの予想を覆してがんを克服したものの、他の人達が自分と同じように生き延びなかったことを思うと苦しかったと胸中を語った。「自分は大丈夫だったけど、がんで命を失った人達のことを知ると苦しいよ」「なんで俺なんだってね?これは神がいないっていう例の一つだよ。なんでアイリーンは墓地にいて、俺は今ここで君と話しているんだ?」「彼女は素晴らしい人で、世界にとっても本物の財産だよ。でも、そういうもんなんだ」
(BANG Media International)