ピーター・ジャクソン、ワインスタインからキャスティングの忠告受けていた
ピーター・ジャクソン監督作「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで、プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタインが私情により一部女優のキャスティングを却下していたという。
先日ジャクソンは2001年から始まった同シリーズにおいて、ワインスタインが自身のセクハラ被害者とされるアシュレイ・ジャッドとミラ・ソルヴィノを「扱いにくい女優」としてキャスティング候補から外していたことを明らかにした。
同作は最終的にはニュー・ライン・シネマが製作を担当したものの、当初はワインスタインのミラマックスが参加しており、ジャクソンはその間にこのプレッシャーをかけられたとしている。
それに対してワインスタイン側は全てのキャスティングはミラマックスが企画から外れた後に行われたとして、ジャクソンの発言内容が正しくないと反論していた。
それを受けジャクソンは今回デッドラインに声明を発表、ワインスタインが最終的なキャスティングには関わっていなかったとしつつも、製作会社が変わった後もワインスタインからの忠告をもとにアシュレイとミラを出演候補から外したとしている。
そこにはこう綴られている。「今回のワインスタインの否定コメントは非常に心ないものです。彼はつまり、ニュー・ラインがキャスティングをしたのだからそんなブラックリストがあった事実はないと言っているのです。それは真実をゆがめています」「ミラマックスと企画を進めていた18カ月の間、ハーヴェイ、ボブ・ワインスタインのほか、社の重役らを含め、キャスティングに関しては何度も話し合いが行われました」「たくさんの候補者の中から、脚本家のフラン(ウォルシュ)と僕はアシュレイとミラを熱望しました。そのミーティングの後、ミラマックスからアシュレイとミラには過去に『悪い経験』があるとして候補から外すように言われたのです」「この手のコメントは珍しいものではなく、複数の名前が挙がっている時ならいつでもどの製作会社や映画においても起こりうることなのです。でも1度でも悪い噂を耳にすればその印象はその後ずっと付きまといます」「キャストが決定する以前に映画はミラマックスからニュー・ライン・シネマの手に渡りましたが、浅はかにもミラマックスからの忠告が真実だと思った私たちは、2人の名前を候補の中から除外してしまいました」
ワインスタインのセクハラ行為が明らかになり、その被害者の中にアシュレイとミラの名も見つけたことでピーターはこの事実を明らかにする必要があると感じたそうだ。
「20年近く経った今、ワインスタインによるセクハラ疑惑が浮上し、その中でアシュレイとミラがワインスタインによる性的誘惑を拒否したことでキャスティングのブラックリスト入りしたとコメントしていることを目にしたのです」「フランと私はミラマックスのからの忠告を即座に思い出し、私たちも知らずに彼女たちのキャリアを台無しにすることに加担してしまっていたのではないかと思うようになりました」「『ロード・オブ・ザ・リング』のキャスティングについて直接的な証拠はありませんが、アシュレイとミラの名前を挙げた時にミラマックスがしたとする発言について内容を変えるつもりはありませんし、私たちは正確に覚えています」「私たちの行為が知らずして彼女たちのキャリアを傷つけてしまったとしたら、心から謝罪します」(BANG Media International)