『ゲット・アウト』、インディペンデント・スピリット賞を受賞
『ゲット・アウト』が今月3日、アカデミー賞直前に開催されることで知られるインディペンデント・スピリット賞を受賞した。低予算で製作された同作だが、作品賞及びジョーダン・ピール監督が監督賞に輝き、本人は受賞スピーチにて「このプロジェクトは企画書という形ではなく、私自身の、大好きなジャンルの映画を撮りたいという気持ちから始まったものです」「真実というのは、世界中のウソに対抗する私たちの最大の武器です。だから、皆さんもそれを続けていってください」と話した。
また、今回『スリー・ビルボード』にて主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドは、「今について語るなら、どうしても下品な言葉を使わざるを得ないわ。この何ヶ月かそれをせずにはいられないの」「この授賞式はファッキンフォーエバーね」「(監督である)マーティン・マクドナーは、ファックを入れた文は何物にも代え難いってわかってる」「ここに来れて感謝しているわ。私はインディペンデントで強い」とスピーチした。
そして同作の共演者で助演男優賞を受賞したサム・ロックウェルは、「932本ものインディペンデント映画に出演したからね。低予算っていう言葉にはかなり精通しているよ」と述べた。
また、『君の名前で僕を呼んで』で主演男優賞を受賞したティモシー・シャラメは「2年前は僕なんか誰も知らなかったし、映画の中で桃と性交しても平気だった。でも今はちょっと注意しなきゃね」とコメントした。
他にもアリソン・ジャネイが『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で助演女優賞、グレタ・ガーウィグが『レディ・バード』で脚本賞を受賞している。そして、ロバート・アルトマン賞に輝いた『マッドバウンド 哀しき友情』のディー・リース監督は受賞の際「仕事そのものがその仕事の価値を決めます。スクリーンに私たちの仕事の全てはあります」とコメントを残した。
今年はエイヴァ・デュヴァーネイによって、若くして素晴らしいキャリアを見せている女性監督に送られる新しい賞、ボニー賞も紹介され、『ザ・ライダー』のクロエ・ジャオ監督が受賞している。
一方、同授賞式で司会を務めたニック・クロールとジョン・ムラニーは、昨年ハリウッドを騒がせた一連のセクハラ騒動をネタに、「去年、有名だった人は全員死にましたね。今年有名になった人はずっと死んでいて欲しいと願っているでしょう」と話し、その中心人物であるハーヴェイ・ワインスタインとブレッド・ラトナーについて触れた後、作品とアーティストその人自身を切り離して考えることができるかという話題を提供、ジョン自身はウディ・アレンの「最近の20本に及ぶ見るに耐えない作品」を楽しむことは今は難しいだろうと話した。
(BANG Media International)