『キューティ・ブロンド』にはもう一つの結末があった!?
『キューティ・ブロンド』は全く別の結末になる予定だったようだ。2001年に公開された人気ラブコメディーは、ピンク好きの主人公エル・ウッズ(リース・ウィザースプーン)が元彼のワーナー・ハンティントン(マシュー・デイビス)に自分が彼に相応するだけの頭の良さがあることを証明すべく、法律を勉強して逆襲を試みるという物語から始まる。
そしてハーバード大学のロー・スクールに見事合格したエルは、自分が元彼にはもったいないことに気付き、エメット・リッチモンド(ルーク・ウィルソン)と新たな恋に落ち、新しい友達もできて、スタンディングオベーションの中、卒業スピーチを飾るという展開であった。
しかし今回、共同脚本を担当したカレン・マックラーは同作が全く異なる結末になるはずだったと明かした。
『エンターテインメント・ウィークリー』にカレンはこう話す。「当初は、公判後の裁判所で終わるはずだったの。みんながエルを称賛して、駆けつけたエメットがエルに熱烈なキスを捧げるっていう。そのあと1年後に変わって、エルと(エルの友達で)ブロンドになったヴィヴィアンがブロンド法的支援基金を始め、中庭でパンフレットを配っている映像が流れる予定だったわ。でもテスト鑑賞した観客たちからエルのサクセスストーリーとして十分な結末じゃない気がすると言われたの。キスシーンもただのラブコメのようになってしまって。みんなこの映画がただ女の子が彼をゲットするっていうだけの物語ではないとわかっていたのよね」
そんな期待はずれの反響のあとで、マックラーと監督のロバート・ルケティック、プロデューサーのマーク・プラットは何時間かかけて卒業スピーチという結末を考え出したのだという。カレンは「映画全体は2年かけて苦心しながら書き直してきたのに結末は早急だったわ」と説明するが、彼らがぶち当たった壁はそれだけではなかったようだ。
「その時点でリースは『アーネスト式プロポーズ』の撮影でイギリスにいたし。ホットローラーで痛んだ髪をばっさり切ってしまっていたからカツラを被せなくちゃいけなくて、ルークも『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のために坊主にしていたからカツラで」とカレンは話し、さらにこう続ける。「卒業シーンは全部ロンドンで撮影したけど、リアクション場面は全部バーバンクの防音スタジオで撮ったの。よく近くで見ると照明の違いに気がつくわよ。それでも新しい結末の方がよっぽど満足だけどね」
(BANG Media International)