レディオヘッド、トロントでのライブにて黙祷
レディオヘッドが、今週開催されたトロントでのライブにて、2012年のステージ崩壊事故で亡くなった自身らのドラムテクニシャン、スコット・ジョンソンを偲び黙祷を捧げた。6年前スコットは同地のダウンズビュー・パークにて開場前に照明装置の崩落事故に巻き込まれ帰らぬ人となった。
その悲劇から、今回初めてトロントに戻った同バンドのトム・ヨークは黙祷後、「僕らはトロントでショーがしたかった。ステージが崩壊して、僕らの仲間で友達の一人が殺された。君達の街では責任者が未だにこの事故の責任から免れているんだ。この黙祷だって聞こえちゃいないさ」と観客に語りかけ、『カーマ・ポリス』を演奏した。
昨年の9月、同事故に関して興行業者のライブ・ネイション他複数の団体が訴追されない判決が下されていた。その後11月にはオンタリオの主任検視官によって、スコットの死に関して死因審問が行われることが発表され、当時同バンドの声明には「(審問)は歓迎こそすれ、スコットの死に関して責任のある者たちが現れるわけではなく、スコットと彼の家族に正当なものではありません」と記されていた。
また、先週にはドラムのフィリップ・セルウェイがBBCの『ニュースナイト』にて「あの裁判は専門的な事項に関して破綻していたよ。本当の答えが出ていないんだ。その回答なしに、また同じような事故が起きないなんて保障は全くないよ」と話していた。(BANG Media International)