デヴィッド・ボウイはアイルランドのコンサート中に狙撃手によって暗殺されることを恐れていたという。２０１６年にがんにより他界したボウイだが、アイルランド出身バンド、アズランのメンバーであるクリスティ・ディグナムが、１９８７年にボウイがスレイン城でコンサートを行った際、暗殺をひどく恐れていたと明かした。

　同公演でサポートアクトを務めていたクリスティはこう話す。「ボウイは北アイルランド問題の真っただ中にイングランド人としてアイルランドを訪れていたから、私たちとも会いたがらなかった。それにジョン・レノンが２年ほど前に暗殺されたところだった。とても被害妄想にとらわれている感じで、軍隊のようなフォーメーションを組んでステージに出て行っていたよ」「バンドには１２人から１６人くらいたんだけど、みんな同じスーツを着ていて、スナイパーがいたとしてもどれがボウイか分からないようになっていた」

　そんなボウイのエピソードについては、２０００年のグラストンベリー・フェスティバルでのステージをテレビ放送させなかったという話も最近明らかになっていたところだ。

　１８年前にメインステージであるピラミッド・ステージに立ったボウイだったが、ＢＢＣにそのステージの３０分しか放送許可を出さなかったという。同フェスのＢＢＣ放送を長年担当しているプロデューサーのマーク・クロッパーは「ただで自分のパフォーマンスのクライマックスを見せるつもりはなかったんです」と話しており、今年の１１月になって初めてそのステージの全貌が放送されていた。（ＢＡＮＧ　Ｍｅｄｉａ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ）