フランク・ザッパ、ホログラムで甦りイギリスツアー開始
フランク・ザッパのホログラムツアー「ザ・ビザー・ワールド・オブ・フランク・ザッパ」がイギリスでデビューを飾る。1993年前立腺がんによるザッパの死後に設立されたザッパ・ファミリー・トラストと同団体を運営するザッパの次男アーメット・ザッパが2年前に計画を発表した同ツアーが遂に実現するようだ。
同団体はホログラム制作会社のアイイルージョンと手を組み、ザッパのホログラムを作ったそうで、ツアーはエジンバラ、ゲーツヘッド、マンチェスター、バーミンガム、ロンドンにて5月9日から14日にかけて開催される予定だ。
同ツアーは今まで未公開だった70年代初期のザッパのパフォーマンス映像を使用しているそうで、参加ミュージシャンにはレイ・ホワイト、マイク・ケネリー、スコット・テュニス、ロバート・マーティン、エド・マン、ジョー・トラヴァースとザッパゆかりのメンバーが並んでいる。
アーメットはこう自信を見せている。「未来派でホログラム好きのフランクはアーティストとしてあらゆる垣根を壊してきました。その不屈な精神を称え、彼の死後25年が経過した今私たちはそれを再現します」「このショーは彼の音楽そしてフランクと同義であるシューレアルなイメージやユーモアを掛け合わせています」「ステージのホログラムで展開されるものの限界に挑みます」「これはフランク・ザッパの天才的芸術性を称える恋文であり旅路なのです」「フランクの楽曲や想像力に含まれていた雰囲気、物、場所、主題が初めてステージで現実となります」
また、同ショーはフランク自身による手書きのドローイングや詞に使われた文字も使用されるそうで、「私たちはフランクの音楽を擬人化します・手書きのイラスト、アルバムからの往年のイメージ、楽曲の詞などが組み合わさってステージを構成します」とアーメットは続けている。
最近は多くのアーティストらが没後もホログラムとして活躍していて、2パック、ロイ・オービソン、マイケル・ジャクソン、最近ではエイミー・ワインハウスのショーが今年開催されることが発表されていた。
この流れを好まないファンたちもいるものの、アーメットは父が生前既にホログラムについて話していたことを明かしている。「私の父と私は熱心に3Dやホログラムについて議論していました。彼自身が熱心に取り組んでいたコンセプトだったのです。(自伝の)『ザ・リアル・フランク・ザッパ・ブック』のある章の半分をその話題で埋めているほどです」「個人的には私は父が何年も前に始めていたことをやり遂げている気がします。忘れないで欲しいのはフランク自身がファンたちを楽しませるということです。そして彼のバンド仲間たちが大騒ぎしてくれることでしょう」
(BANG Media International)