ワインスタイン 元社員の女性へのセクハラ訴訟、和解金20億円超

 ハーヴェイ・ワインスタインの被害者女性らに対し、和解金1900万ドル(約20億4000万円)が分配されることとなった。ニューヨーク検察当局は、製作会社ザ・ワインスタイン・カンパニーの元社員による集団訴訟に関し、同社との合意に至ったことを発表した。

 当局によると、「厳しい職場環境、セクハラ、性別に基づいた差別を経験した」元社員に対しこの和解金が支払われ、また、この件を担当する地方裁判所による承認が必要なものの、今回の合意により、それ以前に被害者が同社やその代理人と交わした全ての守秘義務契約が無効になるという。

 当局はこう声明を発表している。「ザ・ハーヴェイ・ワインスタイン・カンパニーは女性社員を酷く扱いました」「これらのハラスメント、脅迫、差別を耐え抜いた後、被害者達は遂にある程度公正な扱いを受けるのです」

 しかし元社員の弁護団であるダグラス・ウィグダー氏とケヴィン・ミンツァー氏は、今回の合意はワインスタイン受刑者が自らの行動に対する責任を全く認めておらず、本人の資産から慰謝料が支払われないことなどを指摘、「犠牲者に対する完全な裏切り」だとして、法廷で異議を唱える姿勢を表した。

 同訴訟は、2018年2月、セクハラ、脅迫などに対する職場の安全を守るための州規約を違反したとしてワインスタイン受刑者、弟のボブ・ワインスタイン、そして同製作会社に対し起こされていた。

 また今年3月に禁錮23年の量刑を言い渡され現在服役中のワインスタインは、これまでに100人以上の女性からハラスメントや性的不正行為で訴えられている。(BANG Media International/デイリースポーツ)

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