元ボンドガールのオスカー女優『007』製作スタジオに「がっかり」

 女優のハル・ベリー(54)が「007」シリーズのスピンオフ作を後押ししなかった製作スタジオを批判している。ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドを務めた2002年作『007 ダイ・アナザー・デイ』でボンドガールのジンクスを演じたハルだが、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンはジンクスを主演とした作品に意欲的だった。だがMGMは8000万ドル(約85億円)というその巨額の製作費を理由に首を縦に振らなかったようだ。

 ヴァラエティとのインタビューでハルはこう話す。

 「本当にがっかり。時代の先を行くものだったのに。黒人の女性アクションスターにあれほどのお金をかける人はいなかったのよ。その価値がわからないって。そんな状況だったの」

 また、2001年作の『チョコレート』で、黒人女性として初めてアカデミー賞主演女優賞に輝いたものの、その後を継ぐものが現れないことが無念のようだ。

 「私の心が痛むことの一つね。『ワオ。私がドアを開けるよう選ばれたんだ』って思ったのに」

 「それから(黒人女性のアカデミー賞受賞が)誰も出てこない。自分に尋ねたわ。『これは重要な瞬間ではなかったの?私にとって重要なだけだったの?』って」

 「自分自身とは比較にならないほど大きな事だと信じたかったし、実際そう感じた。私の前にもそれに値する人がいたのを知っていたし彼女たちは賞を貰えなかったから」

 そしてアカデミー賞受賞について振り返った。

 「単に受賞したからといって、魔法かのように翌日から自分の場所ができるわけじゃなかった。それからも道なき道を切り開き続けたわ」

 「その大きな理由は私のような人に用意されてる場所は全くなかったから。実際(受賞後は)更に困難になったと言える。オスカーの呪いだって言われたわ。賞に値する演技をそれからは求められるから」(BANG Media International/デイリースポーツ)

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