43歳で他界した人気俳優 牧師の兄に「このゲームから抜け出すのを手伝ってほしい」
俳優のチャドウィック・ボーズマンは、死の直前に牧師である兄に最後の祈りを求めたそうだ。2年間に及ぶ大腸がんの闘病の末、今年8月にこの世を去ったチャドウィックが、亡くなる前夜に交わした会話について実兄デレック・ボーズマン牧師が明かした。
その際、チャドウィックはデレック牧師にこう話したという。
「もう最終の第4クウォーターにいる。このゲームから抜け出すのを手伝って欲しい」
デレック牧師はどういう意味が聞き直したが、弟が疲れ果て、この世を旅立つ覚悟ができてることに気がついたそうだ。ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで次のように付け加えている。
「弟がそう言った時、『神よ、彼を癒し給え、救い給え』から『すべては神さまの御心のままに』と私は祈りを変えました。そして、翌日に亡くなったのです」
チャドウィックは病床の期間ずっと、例えどんな症状の時も、家族と共に祈り、いつも「ハレルヤ(神をほめたたえよ)」と言っていたという。
また、遺族はチャドウィックを亡くした悲しみを世界と共有することが困難であったと明かす。
チャドウィックのもう一人の兄ケヴィンは「私はチャドウィックではなくチャドとして思い出に刻もうとしているのです。でも、あまりにもチャドウィックの事がたくさん広まりすぎて。(誰かが有名になったとき)あなたはその人を世間と共有し始めなければなりません。私はいつも彼を弟として扱うように努めました」と話した。
デレック牧師は、サウスカロライナ州の小さな町アンダーソンでの謙虚な育ちに感謝し、弟を人々の「インスピレーション」として称賛した。
「ああした生まれでも、何にでもなれるんだというインスピレーションになるでしょう。チャドには才能がありました。彼はおそらく私が今まで出会った中で最も才能のある人です」(BANG Media International/デイリースポーツ)