人気女優がトランスジェンダーを公表 「世界を良い方へ変えたい」差別に抗議
女優のエレン・ペイジが1日、トランスジェンダーであることをカミングアウトした。今後はエリオットと名乗るという。
ドラマ「アンブレラ・アカデミー」でお馴染みのペイジは、カミングアウトをフォロワーとシェアできることを「幸運」と感じると同時に、嫌悪や暴力などの矛先が自身に向けられることを恐れていることをツイッターで明かした。
ダンサーのエマ・ポートナーと結婚しているペイジは、こう綴っている。
「私がトランスジェンダーであることをシェアしたい。私の代名詞は彼と彼ら、そして私の名前はエリオット。これを書けることは幸運だと感じている。自分の人生において、この場所にたどり着いたことに。また、辛抱強く私を見守ってほしい。私の喜びは本物だけど、もろいものでもある。本当のことを言うと、今、喜びにあふれ、自分がどれほど特権的な立場にあるのかも理解しているけど、恐れてもいる。プライバシーが侵されることや嫌悪、冗談、暴力に恐れている。はっきり言っておきたいのは、私が祝っているこの喜ぶべき瞬間を台無しにしようとしているのではなく、全体像に言及したいということ。統計的には酷いものだから」
そして、「世界を良い方へ変えたい」としてこう続けている。
「トランスの人々に対する差別は蔓延していて、陰湿で残酷、それにより恐ろしい結果をもたらしている。2020年だけで、少なくとも40人のトランスジェンダーの人々が殺害され、その大部分は黒人及びラテン系のトランス女性。トランスの人々に対する医療を違法とし、私達が存在する権利を否定する政治的リーダーや、巨大なプラットフォームを使いトランスコミュニティに向けた敵意を吐き出す全ての人々へ。あなた方にはその死の責任がある」
さらにペイジは続ける。
「あなた方はトランスコミュニティに向けて卑劣で屈辱的な憤激の猛威を放っている。40%のトランスの成人の自殺未遂が報告されているコミュニティに。もうたくさん。あなた方は人々を傷つけている。私もその1人で、私達は攻撃を受けているのに黙ってはいない。私はトランスであることを愛している。クィアであることも。自分の気持ちをしっかり持ち、自分という人間を完全に受け入れることで、私はより夢を見ることができ、私のハートもより育ち強くなることができる。ハラスメントや自己嫌悪、虐待、暴力の危機に毎日立ち向かっている全てのトランスの人々へ。私はあなた達を見ている。あなた達を愛している。私はこの世界を良い方へ変えるため全てのことをするつもり」
一方「アンブレラ・アカデミー」を配信するネットフリックスは、ペイジの今回の発表に対し「私達のスーパーヒーローをとても誇りに思っています!エリオット、私達はあなたを愛しています!あなたがシーズン3に戻ってくるのが待ちきれません」とツイッターに投稿。ペイジが同番組の次シーズンでヴァーニャ・ハーグリーヴズ役を続投することを明らかにした。(BANG Media International/デイリースポーツ)