米国の大御所俳優が死去、享年106歳
米俳優ノーマン・ロイドが死去した。106歳だった。『いまを生きる』や『逃走迷路』といった映画への出演で知られ、俳優ばかりでなく、プロデューサーや監督としても活躍したノーマンが、10日に眠りの中息を引き取ったことを遺族の友人がデッドラインに明かした。
世界最高齢の現役映画俳優として知られていたノーマンが最後に出演した映画は、エイミー・シューマー主演の2015年作『エイミー、エイミー、エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方』だった。
ニューヨークの舞台から俳優のキャリアを歩み始めたノーマンは、オーソン・ウェルズが主宰した劇団「マーキュリー劇場」の最後の存命メンバーだった。『市民ケーン』に配役されていたものの、予算の関係で降板、その代わりにアルフレッド・ヒッチコック監督の1942年作『逃走迷路』で自由の女神像から落ちる悪役を演じ映画デビューを果たした。
ノーマンはその後も、長年に渡りヒッチコック監督とタッグを組むことになり、1950年代から60年代にかけて放送された長寿番組『ヒッチコック劇場』では監督と製作総指揮を務めた。
またノーマンは、デンゼル・ワシントンの出世作としても知られる医学ドラマ『セント・エルスウェア』に医師ダニエル・アウシュランダー役で出演するなど、俳優としてもテレビの世界で活躍した。
ノーマンは、1936年に妻ペギーさんと結婚、後に女優となる娘ジョセさんをもうけたが、ジョセさんは2011年に他界している。
ロサンゼルス市議会は、ノーマンが100歳の誕生日を迎えた2014年、82年にわたるショービジネス界での活躍を称え、ノーマンの誕生日である11月8日を「ノーマン・ロイド・デー」と制定した。