ウータン・クランはアルバム「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・シャリオン」がマーティン・シュクレリの手に渡ったことを残念に思っているという。同グループが１枚だけリリースした同アルバムは２０１５年、オークションで音楽界最高額で落札されていた。

　そのアルバムについてＲＺＡはこう話す。「俺たちは何かそれだけで価値を持つようなユニークなものを作りたかった。だからそれを手放した時、頭の中には『これは子供のように、これから独自の人生を歩んでいくんだ』って言葉が浮かんでた」

　しかし、２０１７年に詐欺の容疑で逮捕された元ヘッジファンドの経営者シュクレリが手にしたことは残念だとして、ラジオ番組に出演した際、「人の買い物に口出したりはしないから、マーティン・シュクレリを卑下するつもりは一切ない。でも現実としては、間違った手に渡ってしまったってことだ。彼は本性や狡猾な悪事の全てがばれる前に買ったわけだし。俺たちが会った時、彼はそんな人ではなかったけど、その後そういう人物だと明らかになった。そんな人物が俺たち他には存在しない唯一のアートの持ち主となってしまった」と語った。

　同アルバムはアメリカ政府がシュクレリから押収した後、ＰｌｅａｓｒＤＡＯ社の元へと渡っている。