昨年９月にがんのため８２歳で他界したダイアナ・リグのネイリストが、ダイアナの遺言により残された５０００ポンド（約７８万円）を辞退したそうだ。「女王陛下の００７」のボンドガール役や「ゲーム・オブ・スローンズ」のオレナ・レッドワイン役などで知られるダイアナは、２００１年から数週間に一度、西ロンドンにあるネイルサロンでマニキュアとペディキュアを受けており、３００万ポンド（約３億円）の遺産分与を決める際には、同サロンのマネージャーであるジェシカ・ズーさんへの配分を考慮したものの、ジェシカさんはそれは遺族の手に渡ってほしいと考えたという。

　ジェシカさんは、デイリーメール紙にこう明かしている。

　「私はダイアナの娘さんに、お金はお孫さんに行くべきだと言いました。なぜなら、私は愛情からしたことだからです。私たちはとても特別な関係だったのです」

　また、他のお客さんから指摘されるまで、ダイアナが有名女優だと知らなかったというジェシカさんは、「彼女はとても寛大で、地に足の着いた人でした。だから（そんな有名人だとは）分からなかったわ。一杯のコーヒーといったシンプルなものに満足するような人でした。ダイアナはサロンの女の子たちを家族のように扱ってくれて、とても知識豊富な女性で、私たちに人生のアドバイスをしてくれました。私たちは彼女をお客様として迎えられたことを、とても幸運に思います。私は彼女と一緒にいたかったので、人生の最後の瞬間まで一緒にいました。サロンでしていたような昔ながらのおしゃべりをしながら」と語り、ダイアナが昨年３月にがんと診断された後も、亡くなるまで１日おきに会い続けたという。

　結果その５０００ポンドは、ダイアナの娘レイチェル・スターリングとポップバンドのエルボーのフロントマン、ガイ・ガーベイの息子ジャック君（４）に贈られることになった。