人気俳優デンゼル・ワシントン、ジョエル・コーエン監督から演出ヒントを「盗む」

 人気俳優のデンゼル・ワシントン(67)が、ジョエル・コーエン監督から演出のヒントを「盗んだ」という。ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を映画化した新作映画『マクベス』で主演を務め、同作品の撮影中、コーエン監督から「全て」を学んだと明かす。

 デンゼルは、監督としてコーエンからどのような教訓を得たかと問われ、次のように語った。

 「全て。僕は盗もうとしていた。彼は巨匠だからね。というのも、ある時、なぜこっちなんだろう?と尋ねたことがある。彼は撮影の準備をしていて、僕の出番はなかった。自分が登場しないシーンだったから、監督の目線でいたんだ」と振り返り、「それで僕は、『カメラをここの低い位置に置いているね。何か意図があってのこと?心理的なもの?何でこんなに低い位置にカメラを置いてるの?』って聞いた」と言うと、「そしたら彼は『実は天井が好きなんだ』と言った」「『天井の感じが好きなんだ』と言ったんだ」と続けた。

 そこで「本当にそんな単純な理由なのか」と問いかけたが、監督が絵コンテを制作し、あらゆる方法を吟味して準備万端になった段階で、「やっぱりこっちの方が良い」と柔軟に対応することができ、「即興や別の見方、再解釈にオープンであった」ことに気付いたという。

 また、コーエン監督が全てを事前に計画していたことを明かし、「彼は写真やアイデアをいたるところに貼り付けていた。製作オフィスに行くと、壁に映画を見てとれることができる」「彼がどこに行こうとしているのか、どこに行きたいのか、何に影響を受けていて、彼がオープンであることを。写真やデッサンなんかがそこら中にあって、吸収すべきものでいっぱいだったよ」と話した。

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