性的暴行スキャンダルのアンドルー王子 裁判で原告と和解、訴え否定も支援団体に多額寄付

 アンドルー王子と性的暴行で王子に対し訴訟を起こしていた女性の間で和解が成立した。17歳当時、王子から性的暴行を受けたとして訴えていたヴァージニア・ジュフリー氏(38)だが、担当弁護士デヴィッド・ボイス氏が王子の弁護士らと共に「原則として和解に達した」ことを記載した文書が15日、地方裁判所に提出されたかたちだ。

 この訴えを一貫して否定していた王子だが、ジュフリー氏が携わる、性被害を受けた人々を支援する慈善団体へ多額の寄付をする予定だという。

 ジュフリー氏は、2001年に米富豪の故ジェフリー・エプスタイン元被告と当時エプスタインの恋人だったギレーヌ・マクスウェル被告(60)によって、アンドルー王子と性行為を持つよう差し向けられたほか、別の男性権力者らの元に送られることもあったとして昨年8月9日に民事訴訟を起こしていた。

 今回、提出された裁判文書にはこう記載されている。「ヴァージニア・ジュフリーとアンドルー王子は和解による解決に至りました。両者はジュフリー氏による和解金の受諾により法定に従い却下を申し立てます。(額面については開示せず)」「アンドルー王子は被害者の権利を支援するジュフリー氏の慈善団体に多額の寄付をする意向です。アンドルー王子がジュフリー氏の人格に悪意を向けたことはありませんでした。彼女が実証された虐待被害者として、また世間からの不当な攻撃を受けたことで苦しんだことを認めています」「ジェフリー・エプスタインが長年数えきれないほどの若い少女達を人身売買していたことは周知の通りです。アンドルー王子はエプスタインと関係があったことを後悔しつつ、ジュフリー氏及び他の被害者の方々が、自分たちそして皆のために勇気を持って立ち上がったことを称賛しています」

 一方のジュフリー氏は、今回の書類が提出される前、アンドルー王子と自身のツーショット写真について、自分の持ち物ではないと明かしていた。王子は以前ジュフリー氏に対し写真の真偽性について確かめるために、専門家への提出を求めていた。しかしジュフリー氏の弁護士らの関係者がデイリー・テレグラフ紙に語ったところによると、ジュフリー氏はこの写真を所持していないそうだ。2001年3月にロンドンのマクスウェル宅でエプスタインによって撮影されたという写真の中で王子はジュフリー氏に腕を回している。この写真はジュフリー氏にとって唯一王子と会っていたことを証明するもので、王子にとってもその写真の真偽性への疑いから今回の裁判の重要な証拠になりうると見なされていた。

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